「浅草六区」の復活を担う
「まるごとにっぽん」が開業


磯山友幸 (いそやま・ともゆき)  経済ジャーナリスト

1962年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。87年日本経済新聞社に入社し、東京証券部、フランクフルト支局長、「日経ビジネス」副編集長などを務める。11年からフリーに。熊本学園大学招聘教授。近著に『国際会計基準戦争 完結編』(日経BP社)。

地域再生のキーワード

新進気鋭の経済ジャーナリストが、地域再生のための「キーワード」を提示します。(画像:iStock)

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 「浅草六区」を復活させようという動きがここ数年盛り上がりを見せている。ここに引き寄せられた人たちによって、「にっぽんの暮らしが分かる」という、コンセプトのもと、新しい複合商業施設が誕生した。

「タイトウク」と読む。「台」は上野の高台を、東は上野台の東に位置する浅草を表している。明治維新後、浅草寺一体が七区に分けられて(七区は後になくなる)、六区は興行地区となった。
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 東京・浅草の寺の西側、国際通りとの間の一帯を「浅草六区」という。明治・大正から昭和にかけて、日本の娯楽の一大中心地として、多くのエンターテイナーを輩出した活気に満ち溢れていた場所だ。往時は映画館だけでも30あったというが、高度経済成長期以降、地盤沈下が進み、2012年に映画館はゼロになった。忘れ去られた繁華街の代表格である。

 その「浅草六区」を復活させようという動きが盛り上がりを見せている。もちろん地元の商店会やビル所有者、区役所なども再活性化に懸命に取り組んでいる。だが、それ以上に復活にひと役買っているのが、浅草六区という「場の力」に引き寄せられた人たちだ。

 そのひとりが大手芸能プロダクション、アミューズの大里洋吉会長。筆者も、ある「町おこし」の会合でご一緒した際、浅草六区にかける熱い思いを聞かされたことがある。「浅草は古くから、芸能の天女が空を舞っていると言われてきた土地柄なんです。劇場を復活させて文化を世界に発信する場にしたい」。大里氏は夢を語っていた。

 実際、14年7月には、浅草六区にカフェ形態の劇場「アミューズ・カフェシアター」をオープンさせた。アミューズ所属の「虎姫一座」がカフェのスタッフとなり、客をもてなしながらショーも行うという試みだ。さらに、松竹などと共に、浅草六区再生のためのプロジェクトにも参加している。

 そんな浅草六区の中心、「浅草六区ブロードウェイ」に面した一角に昨年12月17日、新しい複合商業施設が誕生した。その名も「まるごとにっぽん」。ちょうどアミューズ・カフェシアターが入るビルの向かい側である。

 東京楽天地が映画館などの跡地を再開発したもので、5~13階は「リッチモンド」ホテル、地下1階にはパチンコホールが入るビルの、1~4階部分だ。

浅草六区に誕生した「まるごとにっぽん」

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「地域再生のキーワード」

著者

磯山友幸(いそやま・ともゆき)

経済ジャーナリスト

1962年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。87年日本経済新聞社に入社し、東京証券部、フランクフルト支局長、「日経ビジネス」副編集長などを務める。11年からフリーに。熊本学園大学招聘教授。近著に『国際会計基準戦争 完結編』(日経BP社)。

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