世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2016年4月28日

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 米ブルッキングス研究所のライト研究員が、3月23日付フィナンシャル・タイムズ紙において、トランプの世界観を描写し、それは約30年間にわたり彼が抱き続けてきたものであると指摘、トランプが大統領に選ばれた際の国際秩序へのダメージを強く警告しています。論旨は以下の通り。

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“トランプ大統領”誕生がもたらすインパクト

 トランプ大統領の米国へのダメージは限られたものとなろう。法律、司法があり、議会もある。大統領が法を破れば弾劾され得る。トランプ大統領の下では米国はより不寛容で混沌とした場所にはなろうが、種々の組織のおかげで米国民は生き残ることができよう。

 世界はまた別である。米大統領は外交政策において最大の力を発揮できる。力の行使、不行使を選択でき、一方的に全同盟国の防衛を拒否し得る。ロシアを抑止する代わりに取引し得る。貿易交渉から撤退し得る。ここにはチェック&バランスは殆どない。1年間で受けるダメージは元に戻らないかもしれない。

 トランプは、フランクリン・ルーズベルト以来代々の大統領が擁護し続けてきた自由主義的国際秩序を一方的に御破算にしようとしている。1930年代以来最大の衝撃を世界の平和と安定に与えるであろう。

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