この熱き人々

2016年12月20日

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吉永みち子 (よしながみちこ)

1950年、埼玉県生まれ。85年、『気がつけば騎手の女房』で大宅壮一ノンフィクション大賞を受賞。著書に『母と娘の40年戦争』(集英社文庫)、『怖いもの知らずの女たち』(山と溪谷社)、『試練は女のダイヤモンド』(ウェッジ)などがある。

 歯磨きや着替えなど子どもの生活シーンをユニークな絵と音楽で表現したアニメが、動画サイトで絶大な人気を集めている。作っているのは、ともに子育て中の姉妹のクリエーターユニット。身近でリアルな体験から発信する作品が、ネットを超えて飛び立とうとしている。
姉妹クリエーター・ユニット「東京ハイジ」
(左/ササキワカバ、右/ササキトモコ)

 You Tubeで発信してきた子ども向け動画の総再生回数が1億回を突破。それも日本だけでなく海外からも大反響をよび英語版も制作と、子育て世代からジワジワと火がついて、どんな人が作ってるの? とメディアが興味を持ち始めた。そんな流れで、インターネットの世界から一気にリアルな世界でその存在が注目されるようになった「東京ハイジ」は、ストーリー、音楽、歌を担当するのが姉のササキトモコ。絵や動画を担当しているのが妹のササキワカバ。6歳違いの姉妹ユニットの名前なのである。

 姉のトモコは、ゲームサウンドクリエーターとしては佐々木朋子の名前で知られた存在でもあるし、妹のワカバもイラストレーターとして子ども番組や絵本などで活躍しているプロ。個々に仕事をしているふたりが組んで創作活動する時が「東京ハイジ」になる。

 数々の作品の中でも4000万回以上再生されている横綱級が「はみがきのうた」だ。歯磨きを嫌がっていた子どもが自分から歯磨きをするようになったと大評判。同様に、出かけるときに着替えをしない子どもが、「へんしん! おでかけマン」を見せると喜んで着替えるようになるとか。つまり親がさせたいのに子どもが嫌がることを子どもが自らするようになる動画ということで、母親たちからの反響がすごいらしい。

人気のしつけアニメを集めた東京ハイジ初の作品集CD&DVD「まいにちのこどもうた」(キングレコード)

しつけアニメでブレーク

 訪ねたのは、神奈川県にある姉トモコの自宅兼仕事場。5歳の娘を幼稚園に迎えに行くまでの間は、仕事に充てられる貴重な時間。同じ県内とはいえ相当離れた町に住む妹のワカバも、11歳を頭(かしら)にゼロ歳の乳児まで3人の子の母であり、打ち合わせはほとんどがメールやインターネット電話。久々に顔を合わせたふたりの胸元には、色違いの手作りブローチが揺れていた。

 

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