東大教授 浜野保樹のメディア対談録

2010年5月12日

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浜野保樹 (はまの・やすき)

東京大学大学院新領域創成科学研究科教授

1951年生まれ。工学博士。コンテンツ産業や制作に関する研究開発に従事する。主な著書に『大系 黒澤明』(講談社)『偽りの民主主義』(角川書店)『表現のビジネス』(東京大学出版会)などがある。(財)黒澤明文化振興財団理事、文化庁メディア芸術祭運営委員ほか。

日本発、世界の子供へ

司会 浜野さんに伺いたいんですが、かつてはソニーでありニコン、今はポケモンです。日本が世界に売り、世界が夢中になるものが、随分と変わりました。しかもポケモンは、ダイレクトに子供に、つまり未来世代に訴求している。この辺、浜野さんはどう評価なさいますか。

浜野 世界に影響を及ぼすほどの国というのは、おしなべて、代替のきかない文化をおカネが取れる何かにして生きながらえているわけです。フランスなんかその典型でしょう。イギリスはというと、かつて世界を支配した副産物で評価は複雑になるけど、英語の通用力ですよね。それをおカネに代えている。言語自体をおカネにして生きている。 

 ですから、われわれが大事にしているもの。それをおカネに代えながら生きていくってことは、自然だし、大切なことなんだと思いますよ。

 特に日本では今、子供が減っている。それなのに、ポケモンを大成功された。一時のあだ花になるのじゃなく、モラルを守りながら、長く人々に好かれてね。勇気づけられる話ですよ。

石原 いまのゲーム機は、ワイヤレス高速インターネットでサーバーと接続できるようになっています。これを使って、すごく遠隔の相手、例えばポルトガルの子供と、日本の子供がポケモンの交換をしたりしている。

(5月14日につづく)
                (司会・構成=谷口智彦 明治大学国際日本学部客員教授)

石原恒和(いしはら・つねかず)
株式会社ポケモン 代表取締役社長・CEO
1957年 三重県生まれ。1983年 筑波大学大学院芸術研究科修了。
ゲームプロデューサーとして数々のゲームソフト開発に携わり、1995年に株式会社クリーチャーズ設立。1996年、ポケモンのゲームソフト第1作目とな る『ポケットモンスター 赤・緑』をプロデュース、その後、ポケモンソフト全作品にプロデューサーとして携わる。1998年、ポケモンセンター株式会社(現・株式会社ポケモン)設 立と同時に代表取締役社長に就任。           
現在は、株式会社ポケモン 代表取締役社長・CEOとして、ゲーム、カードゲーム、テレビアニメ、劇場映画など、ポケモン全体のブランドマネジメントを手がける。

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