前向き女性になれる やわらかライフ&やわらかマネー

2017年3月24日

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加藤梨里 (かとう・りり)

ファイナンシャルプランナー

慶應義塾大学大学院健康マネジメント研究科特任助教。2011年3月慶應義塾大学大学院修了。保険会社、信託銀行を経て、ファイナンシャルプランナー会社にてマネーのご相談、セミナー講師などを経験。2014年に独立し「マネーステップオフィス」を設立。専門は保険、ライフプラン、節約、資産運用など。大学では健康増進について研究活動を行っており、認知症予防、介護予防の観点からのライフプランの考え方、健康管理を兼ねた家計管理、健康経営に関わるコンサルティングも行っている。

 こんにちは。ファイナンシャル・プランナーの加藤梨里です。この連載では、20代~30代のワーキングウーマンの皆さんへの家計相談を通して私が感じた「前向き女性になれる」お金との付き合い方についてお話してきました。

 最終回の今回は、「貯めるべきか、使うべきか」についてお話しましょう。

(iStock)
 

お金を貯めても悩む理由

 ファイナンシャル・プランナーの私のところには、お金にまつわるさまざまな相談が寄せられます。「我が家の家計はこれで大丈夫?」「保険を見直したい」「住宅ローンを組みたい」などなど。なかでも最も多いのが、「どうしたらお金を貯められますか?」というものです。これは、老若男女問わず、実に多くの人が悩んでいます。

 皆さん、それぞれの方法でコツコツと一生懸命お金を貯めています。にもかかわらず、どうしてまだ悩まなければならないのでしょうか。

 考えられる理由は2つあります。ひとつは、危機意識が高いこと。わざわざファイナンシャルプランナーのところに相談に来る人たちは、お金への意識が高い人がほとんどです。新聞や本をよく読み、経済の動きに関心を持ち、自分の将来設計を早くから立てています。そのため、これから必要な金額を具体的に把握していて、それを達成するために早めに貯めなければと思っています。現実を知っているからこそ、悩みが生まれるのです。

 もうひとつは、自分に厳しいことです。あるいはお金を使う自分を「怠けている」と感じていることです。貯めている自分は正しい姿だけれど、使っている自分は間違った姿だと思っています。

 実際にお金を貯めていくためには、上に挙げた2つの意識は大切です。自分の人生でかかるお金を具体的に知り、そのために計画的に貯めていくことで、目標達成は近づくからです。でも、特に後者については、行き過ぎると逆に幸せが遠ざかってしまいます。

お金にアリとキリギリスは通用しない?

 私の周りに、お金との付き合い方が対象的な2人がいます。

Aさん(30歳)

 Aさんの口癖は「今しかない」。学生時代には、「遊べるのは今しかないから」と、毎年夏休みには海外旅行に行き、休みの日にはいつも友達と遊びに出かけていました。社会人になっても「若い今しかできないから」とスポーツカーに乗り、「スリムな今しか着られないから」と、流行の洋服をチェックしては買い物に出かけています。

Bさん(30歳)

 これに対して、Bさんの口癖は「今を耐えれば」。ほしいものを我慢してお金を貯めれば、将来は安心して暮らせると、コツコツ節約にいそしんでいます。休みの日もあまり遊びには行かず、食事もほとんど自炊です。

 2人を見ていると、まるで「アリとキリギリス」のようです。夏を楽しむキリギリスのようなAさんと、冬に備えて食糧を貯えるアリのようなBさん。原作のシナリオ通りに行けば、Aさんは後で苦労することになります。

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