教養としての財政問題(仮)

島澤 諭
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教養としての財政問題(仮)
教養としての財政問題(仮)
島澤 諭

なぜ若者や子どもたちは、経済社会全般「貧乏くじ」を引かされ続けるのだろうか。 その元凶は日本財政の肥大化と、それが生み出す世代間格差である。

定価:1,980円(税込み)
四六判並製 288ページ
発売日:2023年 5月19日
ISBN:978-4-86310-263-7
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◎なぜ若者や子どもたちは、経済社会全般「貧乏くじ」を引かされ続けるのだろうか。
その元凶は日本財政の肥大化と、それが生み出す世代間格差である。



<本書の目次>
第1章 財政破綻しなくても財政再建が必要な理由
第2章 財政破綻は国民生活の破綻
第3章 バラマキにNO!と言おう
第4章 少子高齢化社会にふさわしい社会保障制度
第5章 雇用、新型コロナウイルス対策でも貧乏くじを引かされる若者

<「はじめに」より>
中国の古典の一つ『礼記』に「入るを量りて出ずるを制す」という財政運営の心構えがあるが、現代の日本財政は「入るを量らず出ずるを量らず」の有様である。2012年の予算規模(当初)は90・3兆円だったものが10年後の2022年では17兆円以上増加して107・6兆円にまで肥大化している。2012年は東日本大震災直後、2022年は新型コロナ禍と未曾有の危機後という条件では同じであることを勘案すれば凄まじい勢いで財政拡大が進んでいることが分かるだろう。
しかし、日本には糺すべき制度や慣習は野放図な拡大を続ける財政ばかりではない。これまでは高齢世代がバラマキのメインターゲットだったのを、全世代型社会保障の美名のもと、無党派層の現役世代を取り込むべくバラマキ対象が全世代に拡大している社会保障制度もそうだし、働かない中高年を守りそのツケを若者に押し付けているいわゆる日本型雇用慣行もそうだ。
そして今般の新型コロナへの対応も然り。新型コロナは新型であったが故に発生当初は手探りで対応せざるを得ずいま思えば過剰であった点も仕方がないかもしれないが、ある程度データも集まり、守るべき対象が定まったにもかかわらず、相変わらず手探り状態の時の対応が墨守され、一般的に重症化しにくいとされる若者や子どもたちが犠牲にされた。
なぜ若者や子どもたちは経済社会全般で貧乏くじを引かされ続けるのだろうか。
本書では若者が引かされる貧乏くじとは何か、その背景や対処策について論じたものである。
(中略)
バラまきたがる政治と欲しがる国民が跋扈する国の仕組みを変え、できるだけの多くの国民が暮らしやすい世の中にするのは、政治家や官僚、専門家だけの責任ではなく、われわれ国民一人ひとりの責務でもある。

※内容は予告なく変更となる可能性がございます

著者プロフィール
島澤 諭 (しまさわ まなぶ)

富山県生まれ。1994年東京大学経済学部卒業 同年4月経済企画庁入庁。調査局内国調査第一課、総合計画局計量班、調査局国際経済第一課等を経て2001年内閣府退官。02年秋田経済法科大学経済学部専任講師、04年10月秋田大学教育文化学部准教授。15年4月から中部圏社会経済研究所研究部長を経て、22年4月より関東学院大学経済学部教授。著書に『シルバー民主主義の政治経済学』(日本経済新聞社)、『年金『最終警告』』(講談社現代新書)など多数。

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