サイバー空間の権力論

2017年7月28日

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 前回はグーグル検索に潜む情報の不正確性を議論し、「ググレカス」から「ググってもカス」な時代の到来を結論とした。グーグル側のアルゴリズム改善だけでは問題は解決不可能であり、検索を利用して出会ってしまうフェイクニュースや不正確な情報を、我々が社会的・心理的状況に応じて受容するその構造について考察する必要があるだろう。今回は中国のシェアサービスから、我々がどのような条件でシステムを受容するか否か、そのケーススタディを行いたい。

中国で大人気のシェアサービス

 モノやサービスを多人数で共有するシェア。管理や費用の節約にもなるため日本でもルームシェアなどの形で流行していが、中国では都市部を中心に「自転車シェア」が爆発的に普及している。

(写真:Imaginechina/アフロ)

 自転車シェアシステムを簡単に説明すると、まず企業が提供するスマートフォンアプリから保証金(1500円〜4500円程度)を支払う。すると街中にあるシェア自転車のロックを外すコードが送られ、30分につき10円程度で自転車が利用できるというものだ(キャンペーンなどが適応され、料金はそれ以上に安くなることも多い)。シェア自転車は数多く都市に点在し、基本的に利用後の自転車は街中に「放置」が可能なことが重要なポイントとなっている(詳細は後述)。

 自転車シェアは「ofo」と「mobike」という2つの企業が提供する同名のサービスがほぼ市場を独占しており、それぞれアリババとテンセント(Wechatで有名)が支援している。この両社はスマホ決済システムで争う中国の代表的なIT企業でもあり、ofoもmobikeもこのスマホ決済システムを利用している。どちらもこの数年で飛躍的に成長しており、上海などの都市部には100万台を超えるシェア自転車があるばかりか、自転車シェア企業はさらに自転車を投入し、その数は2017年中に中国全土で数千万台に及ぶ予定だ。

シェアサービス流行の背景

 日本にも同様のサービスは存在するが、圧倒的に短時間で利用者が急増した中国の自転車シェア。その流行の背景には2つの要因があるように思われる。

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