2024年4月29日(月)

ひととき特集

2010年12月25日

 大和は、神と仏がなかよくおわすところ。万物を神聖なものととらえる原初のこころに育まれた、とても豊かな土地なのだ。

大美和の杜展望台からの眺め。手前に見えるのが大和三山で、左から天香具山、畝傍山、耳成山

 神と仏、神社と寺は、根本のところで互いを尊重し、侵すことなく、和合し続けてきた。神仏を分断しなければならない理由など、ほんとうはどこにもみあたらない。そして和合のすがたをかえることなど、できはしなかったのだ。

 やまとは国のまほろば。

 そこでは神と仏と自然と人間とが調和して、ともにそよそよと生きている。むかしも、いまも。

(写真・打田浩一)

西山 厚(にしやま・あつし)
1953年、徳島県生まれ。奈良国立博物館学芸部長。京都大学大学院文学研究科博士課程修了。「女性と仏教」など数々の特別展を企画、日本の歴史・思想・文学・美術を総合的に見つめ、生きた言葉で伝える活動を続けている。著書に『仏教発見!』(講談社現代新書)、『僧侶の書』(至文堂)などがある。

木村 克彦(きむら・かつひこ)
1957年、東京都生まれ。フリー編集者・ライター。この数年は精神医学・精神科医療と市民を結ぶ活動に力を注いでいる。関連する編書に『うつにサヨナラ』『脳とこころ』(小学館)などがある。

 

※山の辺の道を中心に、古刹や史蹟を紹介する
「奈良MAP」 はこちら




 

 

    

◆ 「ひととき」2010年9月号より

 

 

 


 

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