BBC News

2017年11月20日

»著者プロフィール

ジンバブエの与党などが退陣を求めるロバート・ムガベ大統領は19日、テレビ演説を行い、来月予定される党大会を主催すると述べ、続投を表明した。

与党・ジンバブエ・アフリカ民族同盟愛国戦線(ZANU-PF)はこれに先立ち、ムガベ氏を党首から解任し、20日正午までに辞任しなければ、議会の弾劾手続きを進める方針を示していた。

ジンバブエでは大統領の後継者問題をめぐる対立が深まるなか、軍が15日に蜂起。大統領の権力掌握が揺らぐ事態となっていた。

現在93歳のムガベ大統領は2週間前にエマーソン・ムナンガグワ第1副大統領を解任したが、軍指導部はムガベ氏が夫人のグレース・ムガベ氏(52)を自らの後継者にしようとしているとして反発していた。

大統領の辞任否定は予想外

首都ハラレには、大統領が辞任表明すると予想されていたテレビ演説を見るため、人々が集まっていた。しかし、軍の将軍たちを従えてテレビの前に現れた同大統領は「党大会が数週間後に開かれる予定で、さまざまな手続きは私が主催する」と語った。

ムガベ氏は与党や軍、国民から批判が出ていることを認め、ジンバブエを平常の状態に戻す必要があると強調した。

ムガベ氏は、先週の軍による国営放送局の占拠について触れ、「彼ら(軍)の作戦の実行方法について賛否はあるだろうが、最高司令官の私は彼らの懸念を理解する」と述べた。

BBCのファーガル・キーン・アフリカ編集長は、ムガベ大統領は辞任に同意していたものの、後に翻意したようだと語った。

ジンバブエの今後は?

与党ZANU-PFは20日にムナンガグワ氏を新たな党首及び2018年の総選挙での候補に指名した。同時に、グレース・ムガベ氏ら多数の党幹部を除名処分にした。

党首から解任されたムガベ氏が、どのような法で来月の党大会を主催するのかは不明。

党の役職が正式に決定されるのは党大会で、ムナンガグワ氏はその時点で国の指導者に就任する可能性がある。

治安当局のトップを務めていたムナンガグワ氏は抜け目のない人物とみられていることから「ワニ」というあだ名が付けられている。ムナンガグワ氏は副大統領を解任された後、国外に逃亡していたが、その後、国内に戻っているとの情報がある。

ジンバブエ国内で大きな影響力がある退役軍人会のクリス・ムツバングワ会長は、これまでのムガベ氏支持を撤回し、辞任を要求している。同会長はAFP通信に対し、さらなる抗議活動を呼びかけると語った。

ムツバングワ会長は、「あの演説はまったく現実を踏まえていなかった。弾劾を推し進め、人々に(抗議活動のため)街中に戻るよう呼びかけている」と語った。

大統領の弾劾には、ジンバブエの上下両院で3分の2以上の同意が必要。議会は21日に再招集される予定となっている。

野党「民主変革運動(MDC)」のツァンギライ派は過去にムガベ大統領を弾劾しようとしたことがあるが、失敗している。しかし今回は、上下両院で大幅な多数を占める与党が大統領の弾劾に賛成する見通し。

野党を率いるモーガン・ツァンギライ氏は大統領の演説に「当惑」している語った。

ツァンギライ氏はロイター通信に対し、「彼(ムガベ氏)は駆け引きをしようとしている。国全体の期待を裏切った」と述べた。

ムガベ氏はジンバブエが英国から独立した1980年以来、国家指導者の地位にある。

(英語記事 Zimbabwe's Robert Mugabe vows to stay on despite party pressure

提供元:http://www.bbc.com/japanese/42048212

関連記事

  • PR
  • 新着記事

    »もっと見る