WEDGE REPORT

2018年3月20日

»著者プロフィール
著者
閉じる

中島恵 (なかじま・けい)

ジャーナリスト

1967年山梨県生まれ。新聞記者を経てフリージャーナリスト。主な著書に『中国人エリートは日本人をこう見る』『中国人の誤解 日本人の誤解』(ともに日本経済新聞出版社)、『爆買い後、彼らはどこに向かうのか?』(プレジデント社)、『なぜ中国人は日本のトイレの虜になるのか?』『中国人エリートは日本をめざす』(ともに中央公論新社)、『なぜ中国人は財布を持たないのか』(日本経済新聞出版社)、『中国人富裕層はなぜ「日本の老舗」が好きなのか』(プレジデント社)などがある。

(iStock/kotina)

 3月17日、東京で桜(ソメイヨシノ)の開花が発表された。日本各地はお花見の話題で盛り上がっているが、盛り上がっているのは日本だけではない。海を隔てたお隣の国、中国でも同様だ。1カ月以上も前の2月上旬、私は上海在住の中国人のSNS、ウィーチャットでこんな投稿を見つけた。

 「今年の桜の開花予想。出ました!」

 友人は今年初めて表示された桜の開花予想を、桜前線が書かれた日本地図とともにSNSで拡散していたのだ。

日本の桜の開花予想をチェックする中国人

中国のSNSで紹介されていた桜前線の地図

 中国人の間でお花見が爆発的な人気を博し、爆買いブーム以降の2016年ごろから「爆花見」と呼ばれるほどの現象が起きるようになってきたことは、日本でもかなり知られるようになった。だが、彼らが桜の開花予想までチェックしていることは、さすがにまだあまり知られていないのではないだろうか。中国人の友人が大半を占める私のSNSでは、2月下旬ごろから日を追うごとに、お花見に関する投稿がぐんぐん増えていった。

「今年こそ日本にお花見に行きたい」
「今年は富士山をバックに桜と一緒の写真を必ず撮るのだ!」
「去年、静岡県で見た河津桜。ピンク色が濃くてきれい。今年は京都で見る予定」
「日本の桜。すてき。やっぱり憧れちゃう~」

 こんな具合だ。2月からお花見の話題で騒いでいる日本人はあまりいないと思うのだが、とにかく彼らの投稿から「お花見を心待ちにしている」様子や、ハイな気分がひしひしと伝わってくる。

 いずれも、自分が以前撮った桜の写真や、どこかのサイトから探してきた桜の美しい写真つきで、中には桜の枝を手に、自分がどこかで着せてもらった日本風の着物(浴衣?)を着て、カメラ目線でポーズをとっている写真もある。日本人が見ると少し違和感を覚えるような演出なのだが、やはり日本といえば桜のイメージが強いのだろう。そして、そこにまるでセットのようにあるのは富士山や着物といった「ザ・日本」の美しい映像だ。

関連記事

新着記事

»もっと見る