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2018年3月23日

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カマル・アフメド BBC経済担当編集長

欧州委員会が、データ管理は大幅に強化されるべきだと米国に警告している。

欧州連合(EU)のベラ・ヨウロバー欧州委員(司法担当)は、現在の米国におけるルールはEUのものより「弱い」と述べた。

ヨウロバー委員は、人々がこれまで、プライバシーについて米国のルールに安心していたとしても、それはフェイスブックのデータ漏洩という「警鐘」で変わるかもしれないと語った。

同氏は「トラが檻の外にいる」と表現した。

EUにおけるデータ保護の責任者であるヨウロバー氏は今週、ワシントンを訪れ、米国の規制当局と協議した。

「アメリカの法律をみても、(EUのような)強固な規則や法的枠組みはみられない」と同氏は私に語った。

「米国が今後、より厳格なルールをつくるかどうか、興味深く見ている。規制当局者だろうと法執行者だろうと、フェイスブックアカウントを持つ人であろうと、私がワシントンで会った多くの人々が皆、データ不正疑惑に強い衝撃を受けていた」

「米国のデータ保護はEUより弱かった。アメリカ側のより強固で信用の置ける法律制定をみたい。私は満足していないが、米国における現在の法律とともに私たちは生きていかなければならないのだ」

EUと米国は「プライバシー・シールド」と呼ばれる、大西洋を挟んだデータ共有協定を結んでいる。

ヨウロバー委員によれば、協定は常に再検討しており、もし「劣化」が認められればEUはすぐに行動するだろうが、いまはまだ「その段階にない」。

EUは5月に一般データ保護規則(GDPR)という協定の下、データ保護を大幅に強化する一連の法律を施行する。

これはフェイスブックが本社を置く米国の規則よりもかなり厳しいものになるとみられる。

警鐘

ヨウロバー委員は、英ケンブリッジ・アナリティカ社が関与したデータ漏洩はいかにして起こったか、フェイスブックに回答を求めて書簡を送るだろうと語った。

ヨウロバー委員は、「私はこの事案がフェイスブックにデータをゆだねていた人々の信頼に対する大きな打撃だと考えている」と語った。

同氏は少し前に自身のフェイスブックアカウントを消去したという。そこが憎悪の「開放的空間」になっていたからだ。

同氏はまた、全ての人がインターネットに対し特別な注意を払い、自らが何を共有しているかについて考えるべきだと警告した。

「私は今回のことが、物事へ単純に無限の信頼を抱き、起こり得る帰結に対して何も対策をしない人々への警鐘になるとも考えている」

「具体的な事例について、私は人々を責めることはできないと思う。彼らはこの動きの犠牲者であり、我々はできる限り早く信頼を回復しなければならない。だが、その信頼とは私たち立法者に対するものではなく、企業、第一にフェイスブックに対してのものだ」

私は彼女に、マーク・ザッカーバーグ氏が21日の夜にフェイスブック投稿した一連の疑惑への反応に満足したかどうか尋ねた。

声明でザッカーバーグ氏は、間違いを犯したことを認め、自身が指揮するフェイスブックがユーザーの情報をどのように守っているか、そして他の漏洩が発生していなかったかどうかについて、点検を開始するとした。

ヨウロバー氏は、「ザッカーバーグ氏の説明と信頼回復への努力は理解するが、彼はそれにとても長い時間がかかることを自分自身で理解しなければならない」と語った。

「私たちが望むのは、フェイスブックがEU法に従い、尊重することだ」

「もう1つ私たちがフェイスブックにしてほしいのは、社会的責任の原則に立って多くのことを行うことであり、それが私がフェイスブックをより信頼するために必要な行動だ。彼らが続けるべき行動とは、たとえば、彼らが自身のネットワークからヘイトスピーチを消去することだ」

(英語記事 EU warns US on data control flaws

提供元:https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-43511299

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