世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2018年6月13日

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 中国を今年のRIMPACに招待することを取り消した直接の理由は南シナ海の軍事化であるが、過去のRIMPACで中国が問題行動をとったことからも、中国を招待しないことは適切な判断と言える。2014年には、中国海軍は情報収集艦を送り込み、他の参加国の艦船に対してスパイ活動を行ったとして、厳しく非難された。2016年には、中国艦船を海上自衛隊幹部が見学することを拒否している。軍事演習にライバル国を招待する場合、その目的は、軍同士の交流により、透明性と信頼性を高め、不測の衝突を避けるという点にある。他の参加国にスパイ行為を働いたり、他の参加国の軍人による見学を拒否するなど、信頼醸成に真っ向から反する行動である。オバマ政権が中国をRIMPACに招待した当時から、中国を招待すべきでないとする反対論も根強かった。オバマ政権は、中国に対し宥和的に接することが、中国を協調的姿勢に導くと考えたのであろうが、全く甘い判断であったと言うべきである。

  
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