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2018年8月20日

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ギリシャ政府は20日、債務危機からの脱却に向け3年間続いた欧州連合(EU)からの金融支援プログラムを完了した。同国はこれで8年ぶりに金融市場で自由な金の借り入れが可能になる。

欧州安定メカニズム(ESM)は3年間にわたり、ギリシャに計619億ユーロ(約7兆8200億円)を支援した。この資金はギリシャ政府による経済や金融機関の資本構造の改革に充てられた。

国際通貨基金(IMF)からの支援を含めると、2010年からギリシャが受けた融資は合わせて2600億ユーロ超に上り、国際金融史上で最大の救済プログラムとなった。

融資の条件として、ギリシャ政府は数々の緊縮財政策を講じる必要に迫られ、国民の不評を買った。

ギリシャ経済はここ数年緩やかな成長基調に乗っているが、債務危機以前と比べるとなお4分の3ほどの規模となっている。

回避された「グレグジット」

ESMは、財政危機に対処するためにユーロ圏の国々が設立した基金。ESMは、ギリシャにはなお270億ドルの融資枠が残っているが、同国はそれを要求しなかったとしている。

ESM理事会のマリオ・センテーノ会長は「ギリシャは自分の足で立つことができる」と述べた。

また、ギリシャ国民に協力への感謝を述べるとともに、「追加の救済プログラムは必要ないだろう」と話した。

しかし、EUの欧州委員会による経済への監視拡大により、ギリシャが独自に経済問題を解決する自由は制限されるという。

これは、ギリシャ政府が債権団と合意した改革を撤回しないための措置で、救済プログラムによる融資は最終的に返済する必要がある。

ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)ヘレニック観察所のケビン・フェザーストーン所長は、ギリシャは救済プログラムの条件をのんだことで、ユーロ圏の未来を守るのに一役買ったと説明する。

「この緊縮財政を切り抜けたことで、我々はグレグジット(ギリシャのEU離脱)を免れた」

「2015年に課された3度目の救済策は本当に、本当に厳しい要求で、痛みを伴うものだったことは確かだ」

「数年にわたる緊縮財政、この規模の経済的困窮を耐え、社会を機能不全に陥らせなかった政治システムは、近代国家としてのギリシャの力強さを示す証拠だ。ギリシャはユーロ圏を守った」

(英語記事 Greece emerges from bailout programme

提供元:https://www.bbc.com/japanese/45243238

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