WEDGE REPORT

2019年5月20日

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 こうした中、40、50代の転職市場は活発だ。リクルートエージェントによると、40、50代の転職決定者の伸び率が近年高いという(下図)。全体の転職決定者伸び率を上回り、キャリアを積んだ即戦力人材が求められている。リクナビNEXTの藤井薫編集長は「終身雇用が揺らぎ、ホワイトカラーの役職者にも、一社にこだわるのでなく、将来を見据えて活躍の場を変えようというキャリア観の変化が芽生えつつある」と語る。特に人手不足の建設やIT、メーカーでの転職決定が多い。例えば建設では、五輪や都心の再開発、スマートシティ構想等の建設需要の影響で、一級建築士をはじめとする建設エンジニアが不足。年齢ではなくスキル・経験を軸とした採用が進んでいる。

(出所)リクルートエージェント資料を基にウェッジ作成 ※2009年を1とした場合の推移 写真を拡大

 同じ業界内の転職では、かつて培ったスキルを活用しやすい。一方で、異なる業界からの転職も増えつつある。2009年と比較し、18年は異業種からの転職決定者は約5倍となり、異業種転職の割合が同業種転職よりも高いという。また人材サービス産業協議会が行った転職者の上司を対象にしたアンケート結果によると、「同じ業界・業種からの転職者の活躍度」と、「異なる業界・業種からの転職者の活躍度」に大きな差はないことがわかった。藤井氏は、「自分のいる業種にこだわるのではなく、どの場所でも生かせるスキルを整理することで、活躍の幅は広がる」と語る。

 ただし、スキルだけで活躍できるわけではない。「生涯現役」や「人生100年時代」というスローガンがよく語られるようになったが、一つの企業で最後まで上り詰められる人はほんの一握り。ほとんどのサラリーマンは、出世の途中で夢破れ、役職定年の壁にぶつかるのが常である。そうした現実に直面した時に、組織にとどまるか、あるいは新たなキャリアを歩み出すかの判断を迫られる。では、セカンドキャリアを成功させるためには何が必要なのか。そこで、組織を飛び出し新たなフィールドで活躍するシニアたちから、成功のカギを探ってみた。

本誌では下記の例を紹介しています。
・ボルボ・グループのUDトラックスにて次世代技術開発で活躍した元日産マネージャー
・西松屋チェーンで赤ちゃんの命を守る商品開発に成功した元セイコーエプソン部長
・中小企業の顧問として若手スタッフと組織づくりに勤しむ元ホンダのエンジニア

現在発売中のWedge6月号では、以下の特集を組んでいます。全国の書店や駅売店、アマゾンなどでお買い求めいただけます。
■漂流する部長課長 働きたいシニア、手放したい企業
PART 1   培ったスキルを生かし新天地で輝くシニアたち
PART 2         シニアにもう一花咲かせる人事戦略が企業を変革する
PART 3         60歳以上の戦力化を図り新・日本型雇用の創造を
PART 4         シニアを不幸にする企業頼みの社会保障改革

  
▲「WEDGE Infinity」の新着記事などをお届けしています。

◆Wedge2019年6月号より

 
 

 

 
 

 

 

 

 

 

 

 
 

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