故郷のメディアはいま

2012年12月6日

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小田桐 誠 (おだぎり・まこと)

ジャーナリスト

1953年、青森県生まれ。亜細亜大学法学部卒業。出版社勤務を経てフリーのジャーナリストに。2004年7月から4年間、放送専門誌『GALAC』編集長。現在、法政大学と武蔵大学社会学部兼任講師。BPO(放送倫理・番組向上機構)「放送と青少年に関する委員会」委員、NPO法人放送批評懇談会常務理事・選奨事業委員長。近著に『NHK独り勝ちの功罪』(ベスト新書)がある。

 日本テレビ系の大阪・読売テレビが制作する情報バラエティー番組『秘密のケンミンSHOW』。その人気コーナーに連続転勤ドラマ「辞令は突然に…」がある。サラリーマンの東京一郎(水沢駿)とその妻はるみ(黛英里佳)の二人が、辞令一つで日本全国を異動。そこでさまざまな上司や取引先の地元業者と出会い、その地域ならではの特産品や生活習慣に目を丸くする。このVTRを見た後でスタジオではトークが展開される。

 「エッ!」と驚いたり、「ふ~ん」と感心したりの連続なのだが、VTRでは地元の特産品の食べ方や食材の使い方、方言なども紹介される。

「岡山のテレビに何で香川の番組が映るの?」

 その連続転勤ドラマが岡山・香川に収録のためやって来て、11月22日には香川篇、29日には岡山編が放送された。

 香川編では、昨年から「香川県はうどん県に改名します」とアピールしている、うどん王国事情が紹介された。県内にはうどん屋が何と700軒もあるという。来年開局60周年を迎える日本テレビ系のRNC西日本放送も登場、東夫妻のお隣の奥さん役として、第17回ホリプロタレントスカウトキャラバンでグランプリを獲得した香川出身の女優、馬渕英俚可が特別出演した。

 岡山編では、他のケンミンが聞いたら怒ってしまうかもしれない方言(「頭が痛い」ことを「頭が悪い」と言う)や湯山温泉郷にあるオススメ露店風呂などが取り上げられた。京一郎と同期入社の同僚役として、岡山県出身の人気芸人コンビの次長課長(河本準一と井上聡)が特別出演した。

 3人が昼食に地元のエビ入り炒めご飯を食べながらテレビを見ていると、何と気象情報を伝えるはるみの姿が。「岡山のテレビに何で香川の番組が映るの?」と驚く京一郎に2人は、「2つの県が一つの放送エリアになっているの!」。はるみは実際にRNCのスタジオを使って地元の気象情報を伝えていた。

 別のコーナーでは、その県特有の「秘密の粉物」に、香川県三豊市で大人気のB級グルメ「タコ判」(たこ焼きの大判)が登場した。RNCには、三豊市出身の女子アナが2人いる。2人が「タコ判」の大ファンであることは言うまでもない。その地元局の女子アナ事情の前に、2県で1つの放送エリアの背景と経緯を。

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