うつ病蔓延時代への処方箋

2013年12月27日

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―― 話が横道に逸れますが、半導体レーザーの技術研究者からカウンセラーまでの経緯を簡単に教えてください。

緒方:理系大学を出て大手電気メーカーに入り、研究を続けていましたが、身近な人がうつ病になる、会社では出社できない同僚が出ましたし、知人の自殺はショックでした。最先端の研究で豊かな生活に貢献できることに不満は無かったのですが、人を幸せにすることには直結しない。心を大切にすることに傾いていったのです。それから夜間の大学院に通い臨床心理士の資格を取り、社内でメンタル対策やカウンセリング業務に携わるようになったのです。その後、退職してメンタルヘルス専門企業を経て独立しました。

信頼関係を築くことがカウンセリングの第一歩

―― これまでカウンセリングで対応した人数はかなりの数になると思いますが、簡単にどのような手法をとるのか教えてください。

カウンセリングの流れ
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緒方:悩みの相談などもあり、これを入れると数えきれません。心の病としてカウンセリングした人は、約600人はいます。多くの人と接してきましたが、みなさん最初は敷居が高かったと思います。しかも、鍼灸やマッサージなどは、終わった後にスッキリ感があり効果を自覚できます。そこに発生する料金は満足して支払うでしょう。しかし、カウンセリングは、大半の時間を悩まれている人が話すだけ。1時間のカウンセリングでは、最初の状態とほとんど変わりません。これで料金を支払うのは無駄なような気がして、次からは来なくなる人もいます。

 それでも通われる人は、3回目ぐらいから「本当に良くなるのか」と聞いてきます。3カ月ぐらいで改善の兆しが出てくると、何も言わなくなる。やはり信頼関係をいかに築けるかがカウンセリングのポイントです。

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