地域再生のキーワード

2015年2月4日

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磯山友幸 (いそやま・ともゆき)

経済ジャーナリスト

1962年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。87年日本経済新聞社に入社し、東京証券部、フランクフルト支局長、「日経ビジネス」副編集長などを務める。11年からフリーに。熊本学園大学招聘教授。近著に『国際会計基準戦争 完結編』(日経BP社)。

愛媛のご当地アイドル「愛(え)の葉(は)ガールズ」は、歌って、踊るだけではない。愛媛の農産物をアピールし、販売し、生産まで行うのだ。「カッコイイ農業」を目指す彼女たちが、日本の農業にルネサンスをもたらす。

 「愛媛の農業のためになれるアイドルを目指しま~す」

 全国で町おこしの一環として結成された「ご当地アイドル・グループ」は数多い。だが、愛媛県の「愛(え)の葉(は)ガールズ」は一風変わっている。舞台狭しと披露する歌や踊りの合間に、アイドルらしからぬ発言が必ず挟み込まれる。「地産地消ですから、愛媛の美味しい農産物をもっともっと食べて下さいね」。そんな具合に愛媛の農産物を宣伝するのである。この日も松山市内の市民ホールで行われた講演会の余興として呼ばれ、地域の農業を積極的にアピールしていた。

愛の葉ガールズ・チームEの皆さんと佐々木貴浩社長

 この愛の葉ガールズ、愛媛県の農業生産法人「hプロジェクト」が結成したものだ。「農業+アルファ」で付加価値を付け、儲かる農業を実現しようという目的で2011年に設立された株式会社だ。1次産業である農業に、2次産業や3次産業の要素を加える「6次産業化」に取り組んでいるのだが、そのプラス・アルファに「アイドル・グループ」を据えたのである。

チームEのCD

 現在は、中学生の研修生から大学生まで13人の「タレント」が所属。県内外の様々なイベントでパフォーマンスを披露する。町の物産展などでは舞台が終わると、メンバーが出展者の販売テントに散って、販売員に早変わりする。「可愛いアイドルが店先に立つだけで、あっという間に売り切れる」と愛の葉ガールズは引っ張りだこだ。

 愛媛の農業の宣伝係だけを務めているわけではない。タレントたちも農業に従事している。地元の耕作放棄地を借り受けて開墾し、「ガールズ農園」と名付けて農作物を育てている。自ら育てた農産物に「愛の葉」ブランドを付けて、直売会などで販売するのだ。

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