北朝鮮によるサイバー攻撃への対応はどうあるべきか


世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

世界の流れは、時々刻々専門家によって分析考察されています。それらを紹介し、もう一度岡崎研究所の目、日本の目で分析考察するコラム。

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米ヘリテージ財団のインセラ研究員とクリングナー上席研究員が連名で、同財団ウェブサイトに12月22日付で掲載された論説において、金正恩を風刺した映画の上映を止めるべく北朝鮮が行ったサイバー攻撃に対し、米国は毅然として対応すべきである、として具体策を提言しています。

 すなわち、北朝鮮には、3000人の「サイバー戦士」がおり、韓国政府は、2009、2011、2012、2013年に、韓国の政府機関、企業、銀行、マスコミに対して行われたサイバー攻撃は、北朝鮮によるものであったと結論づけている。韓国の専門家によれば、北朝鮮の電子戦争能力は、米国に次ぐものである。米政府が今回の北朝鮮のサイバー攻撃に反応しなければ、北朝鮮のみならず、ISIS、アルカイダ、イラン、ロシア、中国などに、米国民、企業を脅しても懲罰は受けないとのメッセージを送ることになる。

 米政府はすべての関連事実を集めたうえで、北朝鮮を刑事告発すべきであるが、それだけではなく、米国のサイバースペースを守り、北朝鮮を懲罰し、悪意ある他の国々による侵略を防ぐため、米政府、議会は以下をすべきである。

1. 国家情報長官が、北朝鮮のサイバー能力、過去の攻撃についての報告をするよう指示する。

2. 民間部門がサイバーに関する情報を共有し、政府がそれを利用するようにする。

3. 北朝鮮をテロ支援国家に再指定する。

4. 北朝鮮に対する制裁を、バルカン諸国、ビルマ、キューバ、イラン、ジンバヴエ並みに厳しくする。

5. 議会は北朝鮮に対する措置の追加を検討する。

6. テロ、大量破壊兵器の拡散に関するものと同様の行政命令を、サイバー攻撃にも発出するかどうかを検討する。

7. 現行の「コンピューター詐欺・悪用法」では企業、個人が自衛の行動をとることが禁止されているが、議会は、企業がサイバー侵入者を、一定の範囲内で追跡することを認めるべきである。

8. 北朝鮮の責任が明らかになった場合には、北朝鮮に内密裏にサイバー攻撃を行う。そうすれば北朝鮮や他のサイバー攻撃者は、米国に対するテロは懲罰されることを理解し、その後の恐喝が抑止されることになる。

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