家電口論

2015年9月14日

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多賀一晃 (たが・かずあき)

生活家電.com主宰

スマート家電グランプリ審査員。主催する『生活家電.com』を通じ、家電の新製品情報、使いこなし情報他を発信中。過去、某メーカーでAVメディアの商品企画を担当、オーディオ、光ディスクにも精通。また米・食味鑑定士の資格を有する。水、米、パン、珈琲、お茶の味に厳しい。

理想のディスプレイではない液晶が
認められた理由

 液晶テレビ。全世界で見ない日はない、世界標準ともいうべきテレビです。ところが、この液晶テレビ、実使用に耐えるのかはおいておくとして(実用上それなりなのは知っての通り)、ただテレビを知っている人から言うと、まぁ、理想とかけ離れたディスプレイです。

 視野角が狭い、応答性が悪く、黒がでない。ここで黒が不十分というのは、他の色にも影響します。つまり、液晶テレビの色は悪いのです。

 液晶テレビと言いますが、カテゴリーは平面テレビ。平面テレビの特長は、デジタル放送の目指しているものと一致します。それは「大画面」で「キレイ」に見ることができるということ。それまでのブラウン管は、ハイビジョン化もできました。しかも「キレイ」です。できなかったのは大画面。かなり大きくはしましたが、36インチで、約100kg。物理的に限界。家に入れると模様替えもできないです。

 それに対し、平面テレビは全然軽い。50インチで30kgくらい。薄いので設置自由度が高い。大型にしても苦になりません。ちなにもハイビジョンは42インチが基本、4Kは60〜80インチが基本になります。デジタル放送の面白さを享受する上では、大型テレビ、つまり平面テレビがイイわけです。

 では、なぜ液晶テレビで、対抗馬のプラズマテレビが出なかったのでしょうか? プラズマテレビは、自己発光型のデバイスですので、画質は液晶テレビより圧倒的に優れます。とにかく、黒がキレイなので、画が極めてナチュラル。明るいところの画は液晶でもキレイですが、やや暗めになると差はでてきます。また視野角、応答性の差も出ます。

 しかし、液晶ディスプレイは、どこにでも使われます。PC、スマホ、家電。まぁ、今、ディスプレイ、特に小型ディスプレイで液晶を使わない所はないでしょう。プラズマの弱点は省エネ性です。が、単純に捉えてはいけません。夏など、見事、見事としか表現できないくらい熱くなるのです。これはエネルギーの変換効率が悪いためです。

 冬は暖房がいらないと言った人がいますが、至言。その通りです。この差でしょうね。液晶テレビが順調に数量を伸ばしたのに対し、プラズマが伸び悩んだのは。画質、画質と盛んに書きましたが、欠点はドンドン補われて行きますし、見慣れると「OK」レベルかと問われると、許せる範囲です。

 ただ、最後まで、プラズマテレビにこだわったパナソニックの名誉のために付け加えさせてください。画質は、プラズマに追いつくことはできませんでした。また、プラズマの省エネ性能も上がり、同時代の液晶テレビには差を付けられていますが、数年前の液晶テレビまで追いつきはしました。

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