WEDGE REPORT

2016年3月3日

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 ソーシャルゲーム業界の不祥事が続出している。数十万円巻き上げられたユーザーも現れ、インターネット上で炎上している様は2012年に社会問題化した「コンプガチャ問題」を彷彿とさせる─。

ソーシャルゲームがギャンブル依存症を生み出している
(写真・GETTYIMAGES)

 またか──。ソーシャルゲーム業界の不祥事が止まらない。今年に入り、サイバーエージェントの子会社で、DeNAも資本参加しているサイゲームス社(Cygames)が提供しているゲーム「グランブルーファンタジー」にて、景品表示法で禁止されている「優良誤認」と「カード合わせ」が疑われる事案が発生。

 また、ドーナツ社(Donuts)はRMT(リアルマネートレード)仲介サイト開設のリリースを行い「賭博場オープン」と批判された(詳細は後述)。

 今や日本を代表する企業になったサイバーエージェントの2015年10~12月期の決算をみると、「ゲーム依存」の構造が浮かび上がる。売上高、営業利益とも過去最高を記録しているが、連結営業利益129億円のうち、ゲーム事業の営業利益は約7割にあたる88億円を占める。ゲーム事業の営業利益率は29・6%を誇り、ゲーム事業で「荒稼ぎ」していることがわかる。

 もちろん儲けること自体は否定すべきことではないが、射幸心を煽ることで「荒稼ぎ」しているとすると、共感できない人も多くいるのではないだろうか。

 ソーシャルゲームは成熟国家・日本における数少ない「有望産業」で、サイバーエージェントのほか、DeNA、mixi、GREE、gumiなど、多くの企業が上場を果たし、創業者や経営者は、政府の公的な会議に呼ばれて意見することもある。

 ドーナツ社のホームページでは東大卒と京大卒の社員が目立つように紹介されている。多くの優秀な人材が引き寄せられる「有望産業」が、射幸心を煽る仕組みを考えることに熱心になっている現状を憂う人は多い。

 今回明らかになった一連の不祥事と業界の未来について、ソーシャルゲーム業界に詳しい木曽崇氏と山本一郎氏に語ってもらった。

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