リビアにIS拠点できたらどうなるか?


世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

世界の流れは、時々刻々専門家によって分析考察されています。それらを紹介し、もう一度岡崎研究所の目、日本の目で分析考察するコラム。

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ワシントン・ポスト紙は、2月17日掲載の社説にて、リビアにISの拠点を作らせないために、ISと連合した民兵が占拠している都市スルトを空爆するなど、米国は直ちに軍事作戦に乗り出す必要がある、と述べています。要旨は次の通り。

イラク・キルクークで子どもの墓に座り込み嘆き悲しむ父親(iStock)

リビアのIS傍観する米国

 2014年はじめ、オバマ政権はISがシリア東部からイラクに拡大するのを傍観していた。テロリストが何千もの外国人兵士に強化され、モスルを含む都市の支配権を次々と奪うのをただ見ていた。イラクのクルド人が崩壊するのを阻止すべく米国の空爆が実行に移された時には、広大な基盤を固めるのに十分な領域、経済的資源、軍事的装備を有していた。18カ月にわたる米国による空爆にもかかわらず、ISは揺るぎない。

 今、同様のことがリビアで起こっている。ISと連合したリビア人民兵がトリポリとベンガジの間にあるスルト(カダフィの故郷)を支配している。シリアにあるIS中枢部からの指示で、ISの外国人新兵はスルトを目指している。彼らはそこで西側の攻撃を受けることなく新たな「首長国」を作り得る。ペンタゴンは、今や5000人以上の戦士がスルトにおり、リビアの海岸線の200マイル近くを支配している、と言っている。彼らは、リビアの石油インフラを攻撃し、欧州に攻撃を仕掛ける野望を抱いている。

 オバマ大統領の国家安全保障上級補佐官たちは、時には公然と、テロリストの新しい強力な拠点ができるのを止めるには軍事行動が緊急的に必要である、と言ってきた。ダンフォード統合参謀本部議長は「我々は断固たる軍事行動を目指している」と述べた。しかし、ホワイトハウスはまたもや煮え切らない。それはイラクの災厄を繰り返させる恐れがある。

 政権高官によれば、対応の遅れの主要な原因は、軍事介入に先立ってリビアに新政府を樹立したいためである。国連の仲介者は、リビアの敵対する東西の政府に統一政府を支持させ、しかる後に国軍を作りジハーディストに対抗させようとしている。

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