ルポ・少年院の子どもたち

2016年4月2日

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 警察庁の報道発表「平成27年中の少年非行情勢について」によれば、平成27年(2015年)中における刑法犯少年の検挙人員は3万8921人で、前年よりも9440人(19.5%)減少し、04年から12年連続で減少記録を更新している。人口比でも10年以降、6年連続で減り続けていると記されている。

市原学園のタグラグビー講座でアタック&ディフェンスの指導を受ける参加者

 その中で15年の再犯者数は1万4155人で、前年より2733人(16.2%)減少し、04年以降、こちらも毎年確実に減り続けている。その一方で再犯者率は36.4%と、98年から18年連続で上昇しており、統計のある72年以降最も高い数値となった。これは初犯者数の減少に比べ再犯者の減少が小さいためで、検挙人員に占める再犯者の比率が高まっていることを示している。政府は犯罪を減らすためには、再犯の防止が極めて重要であるとして、「再犯防止に向けた総合対策」をとっている。

 法務省の統計によれば、有職者に比べ無職者の再犯率は著しく高く、再犯を防止するためには就労支援や雇用の確保が重要な課題であると記されている。こうしたことから、法務省は「更生保護における就労支援」に取り組んでいる。

 ただし、社会復帰のためには地域社会の協力や理解抜きには実現しない。以前、少年院の取り組みや収容されている少年を理解する活動の一つとして、「タグラグビー交流マッチ。本気で少年を更生させようとする大人たちが参加する社会教育」をご紹介したことがあった。これは昨年改訂された少年院法の骨子の中に「社会に開かれた施設運営の推進」とあるように、地域社会と連携した取り組みが成されるようになり、その一環として始まったスポーツを通した地域社会の理解者、支援者作りの活動である。

 各地域の少年院には、それぞれ実施している矯正教育課程があるので一概には言えないが、水府学院で行われている「タグラグビー交流マッチ」は、競技を変えるなどすれば他の施設でも容易に応用ができると思われる。

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