BBC News

2016年8月17日

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デイブ・リー 北米テクノロジー担当記者

米フォード・モーターは16日、完全な自動運転車の量産を2021年に始める計画を明らかにした。カルフォルニア州パロアルトにある研究開発センターへの投資を倍増させ、自動運転技術に関連した企業への投資を行うという。

21年には一般顧客の利用が可能になるが、米配車サービスのウーバーに似た、ライドシェア(相乗り)の形態になる予定だという。

パロアルトで開かれたイベントに出席した同社のマーク・フィールズ社長はBBCに対し、「想像できると思うが、自分で運転しなくてもいい車両の中での経験は全く違ったものになる」と述べた。「(車の中で)仕事がしたいのか、娯楽を求めるのか。我々がこのような自動運転車での経験をデザインするなかで考えているのはこのようなことだ」。

フィールズ社長が「大転換」と呼ぶ今回の発表は、一般顧客に自動車を売る会社としてだけでなく、特に都市部において、ライドシェアのようなサービスも提供する会社にフォードがなろうとしていることを示している。

フィールズ社長は、「自動車業界に占める完全な自動運転車の割合はこれから高まっていく」とし、「我々の目標は、自動車の会社だけでなく、自動と移動の会社になることだ」と述べた。

フォードは近年、自社を単なる自動車メーカーではなく、テクノロジー企業だと説明してきた。16日の発表はそれが現実になりつつあることを示した。

中国の百度(バイドゥ)と共同で、レーザー光センサーを手掛ける米ベロダインに1億5000万ドル(約150億円)を出資した。

フォードは、3次元地図を開発するシビル・マップスが660万ドルの資金調達を行った際にも参加。また、神経科学に関する研究に資金を提供している。

16日のフォードの発表でグーグルやアップルの名前が出なかったのは示唆に富む。一部で予想されていたようなシリコンバレーの有力企業との提携ではなく、競争を選んだことを示している。

しかし、グーグルは依然として自動運転技術で先行している。同社はここ数年の間、公道でのテスト走行距離を着実に積み上げて来ている。グーグルもハンドルのない自動車の開発に取り組んでいるが、規制が公道での試験を阻んできた。

グーグルと同様、フォードも米国の自動車技術会(SAE)が定める自動運転の水準で「レベル4」に注力しているとしている。この水準では特定の使用状況の下で、自動車が人間の監視なく走行する。フォードは特定の使用状況を都市部での走行としている。「レベル5」はあらゆる状況での自動運転を指す。

フォードは「レベル2」もしくは「レベル3」の自動運転車の提供には関心がないとしている。「レベル2」では、米テスラモーターズの「オートパイロット」システムのように、道路のレーン変更などを自動で行うが、運転手が常時状況を監視する必要がある。

(英語記事 Ford's self-driving car 'coming in 2021'

提供元:http://www.bbc.com/japanese/37107107

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