BBC News

2016年11月10日

»著者プロフィール

ロンドン南部のクロイドンで9日午前6時過ぎ、路面電車が脱線して転覆し、7人が死亡、数十人が負傷した。

乗客らが車両に閉じ込められ、50人以上が病院に搬送された。

42歳の運転手は、業務上過失致死容疑で逮捕された。英交通警察は運転手が居眠り運転をしていた可能性があるとして捜査している。

英鉄道事故調査局(RAIB)は、電車が「制限速度を大幅に超えて」走行していたと述べた。

警察は家族らの問い合わせに対応する電話番号(0800 0560154)を設置した。

エイドリアン・ハンストック警察副署長は、「事故のために少なくとも7人が死亡した」と述べた。「警察官たちは、犠牲者の正式な身元確認や遺族への支援を夜を徹して取り組んでいる」。

ロンドン救急サービス(LAS)によると、8人が重傷もしくは重体で、合計51人が病院2カ所に搬送された。

英交通警察のロビン・スミス副本部長は、事故原因について居眠り運転も含めた「さまざまな要因」を捜査していると語った。

RAIBによると、ウィンブルドンに向かっていた電車は「鋭角のカーブを左に曲がろう」としていた際に脱線した。制限速度は時速12マイル(約19キロ)だった。

英鉄道道路局によると、電車には自動的にブレーキをかける安全装置が装備されていなかったという。

道路の下を通るトンネル近くで横倒しになったままの事故車両は、線路の分岐点で脱線したとみられる。

乗客の1人、クロイドン住民のマーティン・バムフォードさん(30)は「みんなの体が文字通り飛び交っていた」と事故の瞬間を振り返り、悲鳴が上がり「あらゆるところに血が流れていた」と話した。

肋骨(ろっこつ)の骨折でクロイドン大学病院で手当てを受けたバムフォードさんは、「自分の上に女性の体が乗っていた」と語り、「彼女が助かったとは思えない。まったく無反応だったから」と話した

同じく乗客のひとり、ケビン・スノーさんは通勤中だった。電車がカーブに差し掛かっても速度を落とさないように感じたとし、「気が付いた時は横倒しになっていた」と語った。

肩を強く打撲したスノーさんによると、車両が8~10秒くらい滑った後に停止したという。

事故当時に現場近くのバス停留所にいたアンディ・スミスさんは、「キーと音がして、バンとなった」と語った。

スミスさんは、「線路を見下ろしたら、大変なことになっていた。悲鳴がずっと聞こえ、パニックと混乱状態だった。恐ろしい光景だった」と語った。

クロイドン中心区選出のギャビン・バーウェル議員は、友人が事故車両に乗っていたと語った。「彼は負傷して病院にいるが、危険な状態ではない。しかし、地元の人々はみな、大きな衝撃を受けている」。

バーウェル議員は路面電車について、「通勤や通学に多くの人が使っていて、クロイドンにとって最も良いことのひとつだった。素晴らしく近代的で環境に優しい交通システムであり、非常に良い安全記録があった」とし、事故は「非常にショックだ」と述べた。

ロンドン交通局(TfL)のマイク・ブラウン局長は、「何か恐ろしく間違ったことが起きたのは明白だ。救急サービスや路面電車を運行するファースト・グループなどと協力し、精力的かつ迅速に対応して原因を突き詰める」と語った。

路面電車の乗客に死亡者が出た事故は、英国では1959年以来のこと。当時はグラスゴー市内を走っていた路面電車がトラックと衝突した後火災を起こし、女性の乗客2人と運転手が死亡した。

テリーザ・メイ首相は遺族たちにお悔やみを述べた。ロンドンのサディク・カーン市長が事故現場を訪れた。

(英語記事 Croydon tram: Seven dead and 50 injured after derailment

提供元:http://www.bbc.com/japanese/37932839

関連記事

  • PR
  • 新着記事

    »もっと見る