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2016年11月17日

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シリア・アレッポ東部の反政府勢力支配地区で16日、シリア軍が病院と輸血センター、救急車を空爆したという。バヤン小児病院の院長は、地下への避難を余儀なくされた。人権活動家たちは、アレッポではこの2日で子供を含む少なくとも32人が死亡したと話す。

シリア国内で複数の医療施設を支援する人道団体「独立医師連合」(IDA)は、バヤン小児病院が大きな被害を受けたと発表。IDAによるとハテム院長は、地下室から出られないと話している。

「上には飛行機がいて、外に出られない。この地下室なら身を守れるかもしれない」というハテム院長の話をIDAは伝えている。

「ホワイト・ヘルメット」とも呼ばれる「シリア民間防衛隊」は、救命士がひとり死亡したと確認。ベバルス・ミシャル報道担当はロイター通信に「ヘリは一瞬も止まらない。爆撃はまったく途切れない」と話した。

アレッポでは、アサド政権を支援するロシアが宣言した3週間の停戦が終わり、15日から空爆が再開した。

市内の活動家たちは、シリア政府軍による空爆の再開を確認した。国営メディアによると、本格的な地上作戦に先駆けて複数の前線に大人数の部隊が配備されてる。

英国を拠点とするNGO「シリア人権監視団」によると、16日にはアレッポ東部の数カ所で、戦闘機がミサイルを、ヘリコプターが「たる爆弾」をそれぞれ発射。地上からの砲撃もあった。これによって、16日だけで子供5人と救急救命士1人を含む少なくとも21人が死亡したという。

「シリア人権監視団」によると、アレッポ東部の郊外でも空爆が続き、16日にはバトボ村で19人が死亡したという。

ロシアはアレッポのほかに、シリア西部の過激派勢力にも大々的な攻撃を開始すると発表した。

かつてシリアの商工業の中心地だったアレッポは2012年以来、政府が支配する西部と反政府勢力が支配する東部に二分されてきた。

イランが政府系民兵組織を支援し、ロシアが空爆で支援することで、政府軍は膠着状態を打破し、東部に進攻。9月には東部の反政府地区と住民27万5000人を包囲した後、9月22日には市内全域を掌握するための全面攻撃を開始した。

アサド政権とロシアは、市民や反政府勢力が市内を離脱できるようにと10月18日に空爆停止を宣言したが、避難した住民や武装勢力は少なかった。

国連によると、10月末の時点で、東部地区では空爆や砲撃によって市民700人以上が死亡。また西部地区では砲撃によって数十人が死亡したという。

(英語記事 Syria conflict: Children's hospital hit in deadly Aleppo strikes

提供元:http://www.bbc.com/japanese/38009422

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