ビジネスパーソンのための「無理なく実践!食育講座」

2016年12月26日

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佐藤達夫 (さとう・たつお)

食生活ジャーナリスト

1947年5月30日、千葉県千葉市生まれ。1971年北海道大学水産学部卒業。1980年から女子栄養大学出版部へ勤務。月刊『栄養と料理』の編集に携わり、1995年より同誌編集長を務める。1999年に独立し、食生活ジャーナリストとして、さまざまなメディアを通じて、あるいは各地の講演で「健康のためにはどのような食生活を送ればいいか」という情報を発信している。日本ペンクラブ会員、女子栄養大学非常勤講師(食文化情報論)、食生活ジャーナリストの会事務局長。主な著書共著書に『食べモノの道理』(じゃこめてい出版)、『栄養と健康のウソホント』(一般社団法人家の光協会)、『これが糖血病だ!』(女子栄養大学出版部)、『安全な食品の選び方・食べ方事典』(成美堂出版)、『野菜の学校』(岩波書店)、『新しい食品表示の見方がよくわかる本』(中経出版)ほか多数。講演活動では、「あなたはなぜやせられないか?」「生活習慣病は自分で治す」など肥満や糖尿病のメカニズムや、「健康長寿のための食事と生活」という食生活と健康にまつわる最新情報を、医師の視線ではなく、一般の人にわかりやすいことばで提供する。あるいは、健康を保つ上で欠かせない技術としての「安全な食品の選び方」や「食品表示の見方」あるいは「健康にいい野菜の栄養情報」を、やさしく解説する。また、長年、女性雑誌を編集してきた立場から、「男性の家事が社会を変える」「中高年からの二人暮らし」などのテーマで、男性の家庭内自立を説く。

 この欄の担当編集者から「宴会シーズンなので『お酒の飲み方』というテーマなんて、どうでしょうか?」というアドバイスをちょうだいした。このテーマは、いつかは書かないといけないとは思っていたのだが、「最も書きたくないテーマ」である。とりわけ、現在は疾病を持っていない「健康人」に対しては、きわめて無意味な(こちらからすると「むなしい」)アドバイスになる可能性が高いからだ。

 基本的に、私たちの健康にとって飲酒は好ましい習慣とはいえない。にもかかわらず人は(私たちは)なぜお酒を飲むのだろうか? その理由なら10でも20でもあげることができるが、一言でいえば「解放されたい」からではないだろうか。ふだん私たちは、社会的、家庭的、心理的、肉体的等々、様々な制約の中で生活している。お酒を飲むと、そういうことから(一時的に)解放されて楽しくなる。

 平たくいえば「ヤなこと」を忘れるために飲む、という一面がある。その「ヤなこと」の中には「健康に気をつけて飲食する」ということも含まれているだろうと推測する。なので、「健康にいいお酒の飲み方」というのは、そもそも矛盾する概念なのではないか・・・・。

 ということで気が進まないのだが(笑)、ほぼ毎回ここに書いてあるように、もし「少しでもお酒の飲み方を改善したい」というビジネスパーソンがいたら、以下に書かれているものの中から「実行できそうなこと」を1つでも2つでも試してみてほしい。将来のあなたの健康に貢献するはずだから・・・・。

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「いい酒」と「悪い酒」があるわけではない

 最初に、飲酒習慣の健康への悪影響は摂取する「純アルコール量」による。その量は人によって異なるのだが、基本的に濃い酒(ウイスキーのストレート等)なら少量でも悪影響が出るし、薄い酒(ビールなど)なら多少は飲んでも影響が少ない。

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