2024年11月24日(日)

ビジネスパーソンのための「無理なく実践!食育講座」

2016年12月26日

 この欄の担当編集者から「宴会シーズンなので『お酒の飲み方』というテーマなんて、どうでしょうか?」というアドバイスをちょうだいした。このテーマは、いつかは書かないといけないとは思っていたのだが、「最も書きたくないテーマ」である。とりわけ、現在は疾病を持っていない「健康人」に対しては、きわめて無意味な(こちらからすると「むなしい」)アドバイスになる可能性が高いからだ。

 基本的に、私たちの健康にとって飲酒は好ましい習慣とはいえない。にもかかわらず人は(私たちは)なぜお酒を飲むのだろうか? その理由なら10でも20でもあげることができるが、一言でいえば「解放されたい」からではないだろうか。ふだん私たちは、社会的、家庭的、心理的、肉体的等々、様々な制約の中で生活している。お酒を飲むと、そういうことから(一時的に)解放されて楽しくなる。

 平たくいえば「ヤなこと」を忘れるために飲む、という一面がある。その「ヤなこと」の中には「健康に気をつけて飲食する」ということも含まれているだろうと推測する。なので、「健康にいいお酒の飲み方」というのは、そもそも矛盾する概念なのではないか・・・・。

 ということで気が進まないのだが(笑)、ほぼ毎回ここに書いてあるように、もし「少しでもお酒の飲み方を改善したい」というビジネスパーソンがいたら、以下に書かれているものの中から「実行できそうなこと」を1つでも2つでも試してみてほしい。将来のあなたの健康に貢献するはずだから・・・・。

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「いい酒」と「悪い酒」があるわけではない

 最初に、飲酒習慣の健康への悪影響は摂取する「純アルコール量」による。その量は人によって異なるのだが、基本的に濃い酒(ウイスキーのストレート等)なら少量でも悪影響が出るし、薄い酒(ビールなど)なら多少は飲んでも影響が少ない。


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