自分の摂取カロリーがどのくらいか、を知るのは
意外にむずかしい
第1回のこのコラムで書いたように、健康で長生きするための食事法はきわめてシンプルである。「バランスよく・適量」を食べればいいのだ。そして、自分の食をバランスよくするもっとも手っ取り早い方法は「多種類の食材を食べること」だとも書いた。
今回は「適量」を知る方法を紹介する。体重コントロールをしたいとは思っていても、今、自分が食べている「量」が適正なのかどうかがなかなかわからない。そして、仮に「多い」のだとしたら、では、どのくらい減らせばいいのかを知りたくなるだろう。
栄養バランスの偏りのほうは、「最近、肉ばっかり食べている」「野菜が足りないかもしれない」「ラーメン屋に通い続けている」「揚げ物に飽きてきた」という感覚から、何となく自覚できる。しかし、自分の食事の摂取カロリーが「適量かどうか」を知ることはけっこうむずかしい。
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前回紹介した『食事摂取基準2015』(※1)を熟読すればわかるのだが、「適量」をカロリー数で示してあるので、素人の手には負えない。近年では、加工食品にカロリー数が表示してあることが多いし、メニューにカロリー数を書いてあるレストランも増えてきた。しかし、だからといって、それを覚えておいて(あるいは書き留めておいて)一日分を足す、などという芸当(?)は、ビジネスパーソンにできるわけがない(し、やるつもりもないでしょ?)。