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2017年5月10日

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韓国大統領選で当選した文在寅(ムン・ジェイン)氏が10日、就任式に臨み宣誓を行った。文氏は演説で経済や北朝鮮をめぐる課題に取り組むと約束。条件が整えば平壌を訪問する準備があると表明した。

9日の大統領選では、革新系「共に民主党」の候補だった文氏の得票率は41.1%となり、保守系「自由韓国党」(旧与党セヌリ党)候補の洪準杓(ホン・ジュンピョ)氏の25.5%を大幅に上回って当選した。一時は文氏のライバルと目されていた中道系候補の安哲秀(アン・チョルス)は21.4%で3位に終わった。

文新大統領は、国会議事堂内の部屋で就任の宣誓を行った。リベラル派の文氏は人権弁護士として知られ、両親は朝鮮戦争時の北朝鮮から避難してきた。

北朝鮮の核・ミサイル開発をめぐり同国と米国が激しい非難合戦を繰り広げるなかで、今回の大統領選は実施された。北朝鮮は6日目となる核実験の準備を整えているとされる。

文氏は10日の演説でさらに、汚職などの疑惑で朴槿恵(パク・クネ)前大統領が罷免された余波が続くなか、分断された韓国社会を団結させると約束した。

文氏は、「朝鮮半島に平和を確立するため、あらゆることをする」とし、「もし必要ならばすぐにワシントンに飛行機で行く。北京や東京にも行くし、条件が整えば平壌でも行く」と述べた。

米国が韓国で配備を開始し、国内外で議論が闘わされている地上配備型迎撃システム「終末高高度防衛(THAAD)」について文氏は、米国や中国と「真剣な協議をする」と表明した。

文氏の大統領選での勝利について北朝鮮は公にコメントしていない。北朝鮮は以前、文氏の当選がより望ましいと示唆したことがあった。

現在64歳の文氏は、経済成長の促進と若年層の失業という、有権者の関心が特に高い問題に取り組むと約束した。

文氏は、北朝鮮に対して強硬姿勢を取っていた過去2代の保守政権が北朝鮮の核・ミサイル開発を止めることができなかったと批判していた。

朝鮮戦争が1953年に停戦で終結して以来、南北の首脳会談が開かれたのは2回のみで、どちらも平壌で行われた。

2007年に盧武鉉大統領が平壌を訪問し、金正日総書記と会談した際の韓国の事務方のまとめ役が文氏だった。

米国のショーン・スパイサー大統領報道官は、今後も「同盟関係が強まる」のを期待すると述べた。日本の安倍晋三首相は、「北朝鮮問題への対応をはじめ、日韓両国は共通の課題に直面している」とし、地域の平和と繁栄に向けて協力して取り組みたいと述べた。

中国の国営新華社通信は、習近平国家主席が「中国と韓国の関係は非常に重要だと常に考えてきた」とし、両国の国益のため文氏と「協力する用意がある」と語ったと報じた。

(英語記事 South Korea's Moon Jae-in sworn in vowing to address North

提供元:http://www.bbc.com/japanese/39867167

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