◎中国古代の思想書『老子』『荘子』は、実は意外なほど日本人の生活にふかくとけこんでいる。
しなやかに、自然に生きる。それはまさに私たちの理想でもある。
誰でも知っている「大器晩成」「朝三暮四」「胡蝶の夢」「上善如水」などのことわざは、すべて中国古代の思想書『老子』『荘子』の教えから来ています。老子と荘子、ふたりの偉大な哲学家の考えは、まとめて「老荘思想」と呼ばれますが、社会において人間がどうふるまうべきかはもちろん、自然観や宇宙観までもを含んだ壮大な思想です。過剰を嫌い、むやみに人と争わず、私心や自己顕示欲から遠ざかる。今を大事にし、自分を空にして、トラブルなどの雑事を身の回りに寄せつけない。60歳を超えて老荘の教えがさらに自分にフィットしてきたという著者が、だれにでもできる老荘思想の実践編をやさしく伝授します。
<本書の目次>
老子
道とは何か/無為こそが全てを為す/全ては水のように/足るを知ること/聖人と治世/力は有効ではない/相対的な見方を超える/常識を離れてみる ほか
荘子
生きることと死ぬことは同じ/自然と一体になる/万物は同じもの/無用の用/木を充実させる/知恵を離れる ほか
※内容は予告なく変更となる可能性がございます