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2017年9月13日

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同性愛者の権利を求めて活動したイーディス・ウィンザーさんが12日、亡くなった。88歳だった。ウィンザーさんは同性間の結婚を求めて戦い、米国における歴史的な判決をもたらした。

妻のジュディス・ケイセン・ウィンザーさんが、米紙ニューヨーク・タイムズに対しウィンザーさんの死亡を確認した。

ウィンザーさんが起こした裁判で最高裁は2013年、結婚防衛法を無効とする判決を下し、同性婚のカップルは初めて連邦政府により認知された。

ウィンザーさんは、前妻のシーア・スパイヤーさんが亡くなった際に、連邦遺産税として36万3053ドル(約4000万円)の支払いを求められたため、米国政府を訴えていた。

2人は44年間連れ添っており、2007年にカナダで結婚もしていた。

「イーディ」として知られるウィンザーさんは、婚姻は男女間のものと定義した法律の条項により、婚姻関係にある人が受けられる税控除を自身は受けられず、違憲だと訴えた。

2013年の歴史的判決で、米最高裁判所はウィンザーさんの訴えを受け入れ、これが判例となり、同性婚の権利を広げる判決が相次いた。

2015年には最高裁が、同性婚を合法とする同じく極めて重要な判決を下した。

ウィンザーさんはニューヨークで亡くなったが、死因は明らかにされていない。AP通信によると、心臓の問題に何年も苦しんでいたという。

「世界は自由、正義、平等を求めて戦う小さくとも不屈の戦士を失った」とジュディス・ケイセン・ウィンザーさんは語った。

「イーディは私の人生の光だった。彼女はLGBTQ(レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダー、クィア・自問自答中)の人たちの光であり続けるでしょう。彼女はLGBTQコミュニティーを愛し、彼らも彼女を愛していました」とケイセン・ウィンザーさんは付け加えた。

米国のビル・クリントン元大統領とバラク・オバマ前大統領も哀悼の意を表した。

オバマ氏は文書で、「平等を求める米国の長い旅は、数えきれない程の小さくも粘り強い行動によって導かれ、正しい意見を述べる不屈の意志を持つ静かな英雄たちによって支えられてきた」と述べた。

「イーディ・ウィンザーさんほど小柄な人はあまりいない。そしてアメリカにこれほど大きな変革をもたらした人も少ない」

ビル・クリントン元大統領は、「自分の権利を主張しながら、イーディは何百万もの米国人と彼らの権利をも擁護した」とツイートした。

ニューヨークのビル・デブラシオ市長もツイッターへの投稿で、「倫理観」に「ガツンと衝撃を与えた」ウィンザーさんの貢献を称賛した。

ウィンザーさんは1929年、フィラデルフィアでユダヤ系ロシア人移民の家庭に生まれた。

生まれたときの名前はイーディス・シュレインだった。

テンプル大学で勉強し、1950年に卒業した後、きょうだいの友人であるソウル・ウィンザーさんと結婚した。

夫婦は1年も経たないうちに離婚し、ウィンザーさんはニューヨークに移った。ニューヨークでは、コンピューター・プログラマーとして大手IT企業のIBMで働いた。

その後、長年のパートナーとなるスパイヤーさんと出会う。2人はゲイとレズビアンの権利を擁護する活動家グループに入り、数多くの行進やパレードに参加した。

スパイヤーさんは2009年、心臓病の合併症で亡くなった。スパイヤーさんの死をきっかけにウィンザーさんと米政府の間で法廷論争が巻き起こり、公民権運動の草分けとしてのウィンザーさんの地位が確立されることにつながった。

(英語記事 Edie Windsor: Gay rights trailblazer dies aged 88

提供元:http://www.bbc.com/japanese/41253293

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