世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2017年10月25日

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 ワシントン・ポスト紙の9月20日付け社説は、最近サウジが、僧侶、活動家、ジャーナリストなどを投獄したことは、サウジが近代国家建設からほど遠いことを示している、と述べています。要旨は以下の通りです。

(iStock.com/swisshippo/SasinParaksa/moodboard/DanielPrudek/djvstock)

 サウジからの報道は、新皇太子が約束した近代社会ではなく、改めて古い考えを明らかにしている。皇太子の「ビジョン2030」の高尚な理念にもかかわらず、サウジは言論の自由を望む者にとっては、地下牢であり続けそうである。

 有力な僧侶、活動家、ジャーナリストや作家が何の説明もなく投獄された。

 7月にサルマン国王が設置した新しい治安機関は、逮捕は、サウジの安全と平和を乱そうとする「外国の分子」のためであると示唆した。

 実際には逮捕された多くの者は、オンラインで歯に衣を着せない発言をしていた。

 サウジの指導者と保守的な宗教界は、何世紀も前をさまよっている。

 ブログ作者のRaif Badawiが厳しいむち打ち刑を受けたことを何と説明したらいいか。最近サウジ当局が国民に、反政府と見られる者がいたら携帯で知らせるようにと呼びかけたことを何と説明するか。おそらくスターリンがツイッターを使えたとしたら、同じように使っただろう。

 皇太子がしたように、改革の派手な設計図を準備するのは簡単だが、健全な近代社会の建設はよほど困難である。建設の前提は、反対意見も含めた言論をはじめ、基本的権利を保証することである。

出典:‘The ‘new’ Saudi Arabia is still a dungeon’(Washington Post, September 20, 2017)
https://www.washingtonpost.com/opinions/the-new-saudi-arabia-is-still-a-dungeon/2017/09/20/69874810-9cae-11e7-9083-fbfddf6804c2_story.html

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