2024年12月31日(火)

ビジネスパーソンのための「無理なく実践!食育講座」

2018年1月5日

お知らせ:本連載をまとめた書籍『外食もお酒もやめたくない人の「せめてこれだけ」食事術』(佐藤達夫 著)が2020年1月18日に発売されます!(※予約受付中)詳細はこちら

今年こそ「フェイクダイエット」には引っかからないように

さて、三が日も過ぎ、ビジネスパーソンは(少なくとも)業務に関しては、いつまでも「お正月気分」に浸っているわけにはいかないので、普段の日常生活(ビジネスパーソン生活)に戻っているはず。
問題は、食習慣などの私生活が、なかなか元には戻らないことだ。

おそらく飲み過ぎ・食べ過ぎに運動不足が重なって体重も増えていることだろう。
また、なんとなく「たくさん食べる」習慣や「節度を外して飲む」習慣が抜けきらず、ダラダラと続いている人も多いのではないだろうか。
今回はお正月の間に増えてしまった体重を元に戻す方法をお伝えする。

(iStock/mitchii)

これまで何度か書いてきたが、“肥満・やせ”は「身体に入ってくるカロリー(摂取エネルギー)と身体から出ていくカロリー(消費エネルギー)の差」で決まる。
もちろん、この収支がプラスであれば体重は増えるし、マイナスであれば体重は減る。
この基本=大原則をもう一度“年の初めに”確認しよう。

つまり、もし体重が増えたのであれば「食べ過ぎか、飲み過ぎか、運動不足」のいずれか「あるいはその全部」であることを自覚すること。
これ以外のことが原因で体重が増えたのであれば、代謝異常とかホルモン異常など「他の重大な疾病が潜んでいる」可能性があるのですぐに受診するほうがいい。
逆に、飲み食いが減ってない(減らしたつもりがない)のにやせてきたら、ガンなどさらに心配な疾病が隠れている可能性もある。
やはりすぐに受診すべきだ。

このことをしつこく言うのは、この「大原則」をきちんと理解しないと、肥満の(やせの)原因を「正しくないところ」に求めてしまうからだ。
そうすると(正しくないことを原因だと勘違いすると)正しい修正方法にたどり着かないために、肥満が(やせも)絶対に解消しない。
よくあるのが「遺伝で太る」などという理論。
肥満と遺伝は関係があるが、「飲みすぎもせず、食べ過ぎもせず、運動不足でもないのに肥満する」というDNAは見つかっていない(もしあるとすれば、それは生活習慣とは異なる疾病なので、受診して治療するしかない)。

また、この大原則がしっかりと頭に入っていれば、世間に氾濫している「フェイクダイエット」に引っかからずにすむことにつながる。

・糖質を制限すればやせる→糖質を制限しても脂質やタンパク質が増えれば摂取エネルギーは変化しないので、やせない。
・これを着るだけでやせる下着→消費エネルギーが増えないのでやせない。
・飲むだけでやせるサプリメント→摂取エネルギーは減らない。もしこのサプリメントで消費エネルギーが増えるとしたらそれは下剤。

このようにほとんどのダイエット法は、この大原則に照らし合わせて「冷静に」判断すれば、フェイクなのかどうかがわかる。


新着記事

»もっと見る