佐藤忠男の映画人国記

スクリーンに風格を添える宮城出身の映画人たち
月形龍之介に始まり、菅原文太、鈴木京香、宮藤官九郎まで

佐藤忠男 (さとう・ただお)  映画評論家、日本映画大学学長

1930年、新潟市生まれ。映画、大衆文化、教育などに対する鋭い分析・評論、また世界中の知られざる映画への目配りには定評がある。近著に『私はなぜアジアの映画を見つづけるか』(平凡社)。

佐藤忠男の映画人国記

「映画」と「人」と「風土」とのかかわりを探るべく、都道府県ごとに、監督・脚本家・俳優・女優など、映画に携わる「映画人」を紹介します。懐かしの名画や往年のスタア、映画人たちも多数登場。作風や演技に出身地との思わぬ関連性があったり、時を経ても変わらない「お国柄」がうかがえたり。読めば映画館に行きたくなる、もういちどあの名画を見直したくなる、そんなコラムです。

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 やはり仙台市出身の石井隆は劇画から映画監督に進出し、ねちっこいエロチシズムのあふれる映画の第一人者になった。「天使のはらわた 赤い眩暈」(1988年)が力作だった。最新作は「ヌードの夜/愛は惜しみなく奪う」(2010年)。

 若柳町(現栗原市)出身の宮藤官九郎は、舞台から映画に進出してまず脚本家として注目され、「真夜中の弥次さん喜多さん」(2005年)で監督もやったが、映画版の「ゲゲゲの女房」(2010年)では俳優として主役の若き日の水木しげるを演じてこれがいちばん良かった。

水木しげる役で主役を演じた宮藤官九郎。右は水木の妻・武良布枝役の吹石一恵。
『ゲゲゲの女房』 監督:鈴木卓爾 出演:吹石一恵、宮藤官九郎ほか
配給:ファントム・フィルム 
公式サイト:www.gegege-eiga.com
©2010水木プロダクション/『ゲゲゲの女房』製作委員会

 登米郡迫町(現登米市)出身の大友克洋はもともと漫画家だが、映画に進出して監督として作った「AKIRA」(1988年)が尖端をゆくSFとして世界的に大評判になった。以来、押しも押されもせぬ日本のアニメーションの代表的な監督のひとりである。「スチームボーイ」(2004年)も力のこもった大作である。(次回は三重県)

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著者

佐藤忠男(さとう・ただお)

映画評論家、日本映画大学学長

1930年、新潟市生まれ。映画、大衆文化、教育などに対する鋭い分析・評論、また世界中の知られざる映画への目配りには定評がある。近著に『私はなぜアジアの映画を見つづけるか』(平凡社)。

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