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2018年1月31日

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ハワイ州で弾道ミサイル飛来の誤報が13日に発信され、訂正に時間がかかった問題で、州の緊急事態管理庁(EMA)の長官ら2人が30日、引責辞任した。誤報を発信した当事者は免職処分になったという。

ハワイ州では13日午前8時7分、住民や旅行者の携帯電話に「緊急警報。弾道ミサイルの脅威、ハワイへ接近中。ただちに避難を。これは訓練ではありません」という緊急メールが一斉送信された。「ハワイ州へミサイルの脅威や危険はありません」という訂正メールが送られたのは、38分後だった。

米連邦通信委員会(FCC)がこれについて30日、原因調査報告書を発表し、「人的ミスと不十分なミス防止策が重なり、この誤報につながった」と指摘した。これを受けて、EMAのバーン・ミヤギ長官とトビー・クレアモント次官が同日、辞任を発表した。

FCCの予備報告書によると、EMAの深夜責任者がシフト交代時の訓練を急きょ実施すると決めた後に、誤報が発生した。続く朝シフトの責任者は、午前8時5分の訓練に朝シフト担当者が関わると知らされず、朝シフト担当も訓練が行われると知らなかった。

訓練用の模擬警報は、米太平洋軍司令部からの通告があったと仮定したもので、冒頭と最後で「練習! 練習! 練習!」と繰り返していた。しかし、送信された警報には「これは訓練ではありません」という文言があった。これはFCCによると、規定の手順とは異なる内容だという。

FCC報告によると、この模擬警報を受け取った3人のうち1人の担当者が「練習!」という注意を聞き取らず、本物だと思い、EMAの警報ソフトウェアを使って本物の警報を発信した。

誤報を本物の警報として送信した担当者の名前は公表されていない。13日の誤報の後、一時的に配置換えとなっていたが、州当局によりEMAから罷免されたという。

FCCによると、この職員は主張を文書で提出する以外は、原因調査への協力を拒否している。

州政府も30日、この職員についてかねてから勤務内容が「不良」だったと報告を発表した。報告によると、同僚たちは10年前からこの職員の能力を不安視していた。少なくとも2回、緊急事態訓練を本物と勘違いしたことがあるという。

FCCは、EMAがすでに事態再発を防ぐための措置を講じており、警報発信には複数人の確認が必要となったと書いている。これまでは、個々の職員は他の職員の確認なしに、警報を携帯電話や州内のテレビ・ラジオに発信することができた。さらに、万が一誤報を出してしまった場合の対応手順を整えていなかったため、正式な修正までにソーシャルメディアに頼る羽目になったという。

FCCは、EMAは「異例な」数の警報訓練を予告なしに繰り返しており、それが「ミス発生の可能性を高めた」と指摘している。

(英語記事 Hawaii false alarm: Officials quit over missile alert

提供元:http://www.bbc.com/japanese/42883172

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