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2018年6月28日

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米連邦最高裁で2番目に高齢のアンソニー・ケネディ判事(81)が27日、今年7月末に引退すると表明した。ケネディー判事は保守派だが、同性結婚合法化や人工中絶権支持など多くの重要判決でリベラル派の判断を支持することが多く、「浮動票」として5対4で判決を成立させる重要な役割を担ってきた。ケネディー判事の引退を受けて、ドナルド・トランプ大統領は明確に保守的な傾向の判事を指名する機会を得た。

ケネディ判事はトランプ大統領にあてた手紙で、家族と過ごす時間を増やしたいと、7月31日をもって引退すると伝えた。最高裁で働く機会を得たことを「大いに感謝している」と書いた。

トランプ大統領は、ケネディ判事を「素晴らしいビジョン」と「見事な心」の持主だとたたえた。後任選びについては、選挙中にすでに25人を最高裁判事候補として一覧にしていたと述べ、ただちに人選に着手すると述べ、ケネディ判事と同じくらい「傑出した人を選ぶようにしたい」と話した。

ホワイトハウスも、30年にわたり「個人の権利をひたすら支援し続けた」ケネディ判事に感謝する声明を発表し、「その言葉は世代を超えて、米国の歴史を織り成すものそのものに、消えない影響を残した」とたたえた。

上院共和党のトップ、ミッチ・マコネル院内総務は27日、トランプ氏が指名するケネディ判事の後任候補について、秋までに指名審議を終えて採決する方針を示した。

上院民主党トップのチャック・シューマー院内総務は27日、本会議場で演説し、ケネディ判事の後任選びは、今後長年にわたり複数の世代に影響を及ぼす重大な決定だと指摘した。

「上院の共和党議員の皆さんは、自分たちが2016年に定めたルールに従うべきだ。つまり、選挙の年に最高裁判事の指名を審議すべきではないというルールだ」とシューマー議員は述べ、「そうしないなら、まったくの偽善そのものだ」と強調した。

米国では今年11月に、下院全議席と上院の35議席が改選対象となる中間選挙を控えている。

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連邦最高裁は米国の市民生活に重要な影響力を持つ。激しい賛否両論のある法律について最終判断を示すほか、連邦政府と州政府の争いごとや、死刑執行停止の請求などについても最終判断を示す。最高裁判事は終身制で、死去もしくは引退するまで地位が保障される。

最高裁は近年では、2015年に全米50州で同性結婚を合法化したほか、2016年には合法移民の親など不法移民の強制送還を免除するというバラク・オバマ前大統領の移民制度改革案の施行を阻止。二酸化炭素など温室効果ガスの排出削減案も、差し止め請求を受けて施行を遅らせた。

2016年2月に保守派のアントニン・スカリア判事が死去したのを受け、当時のオバマ大統領は穏健派のメリック・ガーランド判事を指名したが、マコネル院内総務は「選挙の年に最高裁判事を承認するのは不適切」という理由から審議を拒否。1人空席のまま保守派とリベラル派が4対4で拮抗する形で、オバマ氏の移民改革案に対する判断が見送られるなど、政策に影響が出た。

トランプ政権発足後、トランプ氏はこの空席に保守派のニール・ゴーサッチ判事を指名し、共和党多数の上院で承認された。

米国で長年にわたり政治と司法上の争点となってきた人工中絶権をめぐっては、ケネディ判事は女性の中絶権を認める立場をとり、その1票が最高裁判断を支えてきた。それだけに、中絶権推進活動家の多くは、後任判事がより保守的な姿勢をとれば、これまで保障されてきた中絶権が一部の州で認められなくなる恐れがあると懸念している。

アンソニー・ケネディ判事とは

カリフォルニア出身のケネディ判事はロナルド・レーガン大統領(当時)に指名され、1988年に就任した。

政治資金や投票権、銃規制などについては保守派として判決に投票したが、主要案件では「浮動票」とみられていた。

1996年には最高裁として初めて性的少数者を差別から保護する画期的な判断を、自ら執筆した。

2015年には最高裁が同性結婚を全国的に合法化した際の、歴史的な補足意見において、「(性的少数者は)法のまなざしの下で平等の尊厳を求めており、憲法はその権利を与えている」と書いた。

裁判官としては、個人の自由を尊重し、連邦政府の権限を制限する傾向の判断を繰り返した。

(英語記事 Anthony Kennedy: US Supreme Court judge to retire

提供元:https://www.bbc.com/japanese/44638584

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