今月の旅指南

2018年8月21日

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狩野直美 (かのう・なおみ)

東京生まれ。フリーライター。旅行業界誌の記者・編集者を経て、1994年からフリーランスに。主に海外旅行関連誌、ウェブマガジン等に記事を執筆中。

 真言宗醍醐派総本山の醍醐寺は京都・山科盆地の東、約200万坪の広大な敷地に鎮座する。平安時代初期、貞観(じょうがん)16年(874)に創建。以来、千百余年の伝統を誇る。今秋、醍醐寺に伝わる密教美術の至宝を紹介する展覧会が開かれる。

 会場には、国宝約35件、重要文化財約50件を中心に、仏像や仏画、仏具、書跡、文書など約100件が勢ぞろい。選りすぐりの寺宝を通して、創建期から近世までの醍醐寺の歩みを展観する。

重要文化財 《如意輪観音坐像》 平安時代 醍醐寺蔵
森村欣司=写真  奈良国立博物館=画像提供

 なかでも、かつて上醍醐伽藍の薬師堂に安置されていた「薬師如来坐像および両脇侍像」(国宝)や、優美な姿の「如意輪(にょいりん)観音坐像」(重文)、迫力ある表情や構えが目を引く「五大明王像」(重文)など、貴重な仏像の数々は見ごたえがある。

 また、曼荼羅図や法具をはじめ、仏像や仏画の研究のため尊像などを墨線のみで描いた白描図像(はくびょうずぞう)といった、真言密教の修法(すほう〈儀式〉)に触れられる展示も多い。

 創建時から、天皇や貴族、時の為政者の帰依を受けて繁栄を築いた醍醐寺は、幾度も歴史の舞台となってきた。豊臣秀吉が慶長3年(1598)の春に醍醐寺で催した絢爛豪華な宴「醍醐の花見」で詠まれた歌を記した「醍醐花見短冊」(重文)など興味は尽きない。

●京都・醍醐寺—真言密教の宇宙—
 <開催日>2018年9月19日~11月11日 

 <開催場所>東京都港区・サントリー美術館(東京メトロ日比谷線六本木駅下車)
   <問>☎03-3479-8600
   URL:https://www.suntory.co.jp/sma/
   URL:http://daigoji.exhn.jp/

*情報は2018年7月現在のものです。料金・時間・休館日などの詳細は、お出かけの際、現地にお確かめください

  
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◆「ひととき」2018年9月号より

 

 

 
 


 


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