今月の旅指南

2018年6月21日

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狩野直美 (かのう・なおみ)

東京生まれ。フリーライター。旅行業界誌の記者・編集者を経て、1994年からフリーランスに。主に海外旅行関連誌、ウェブマガジン等に記事を執筆中。

 米国ボストン美術館の姉妹館として、名古屋ボストン美術館が開館して20年。今秋で閉館する同館で、締めくくりとなる展覧会「ハピネス~明日の幸せを求めて」が開催される。

 本展は5つの章で構成され、人々が求めてきた「幸せ(ハピネス)」にスポットを当て、過去の展覧会の思い出深い名品から初出品のものまで、約80件を紹介。日常の情景を描いた絵画に加え、吉祥の図様、現代アートなど、古今東西のさまざまな「幸せ」の形に出会える。

 家族や友人との親密な関係を描いた「愛から生まれる幸せ」では、ルノワールの「ガンジー島の海辺の子どもたち」、ミレーの「縫物のお稽古」など、画家の温かなまなざしが感じられる作品が並ぶ。

 また、「ことほぎの美術」では婚礼衣裳の打掛や葛飾北斎の書画など、縁起の良い図様や文字、色遣いの作品が鑑賞できる。

 理想郷を描いた作品がそろう「日本美術にみる幸せ」で見逃せないのが、曾我蕭白(そがしょうはく)「琴棋書画図(きんきしょがず)」だ。同作はボストン美術館に屏風仕立てで収蔵されていたが、描かれた当時の襖絵に修復されて里帰りを果たす。書画に興じる仙人然とした人物や音楽を奏でる女性たちを描いた、蕭白ならではの桃源郷をじっくりと味わいたい。

曾我蕭白《琴棋書画図》 左隻(修復前) 江戸時代
Fenollosa-Weld Collection, 11.4512 Photograph © Museum of Fine Arts, Boston
●名古屋ボストン美術館 最終展 ハピネス~明日の幸せを求めて
 <開催日>2018年7月24日~10月8日 

 <開催場所>名古屋市中区・名古屋ボストン美術館(東海道本線金山駅下車)
   <問>☎052-684-0101

   URL:http://www.nagoya-boston.or.jp/
 URL:http://www.nagoya-boston.or.jp/grand-final/happiness/

*情報は2018年5月現在のものです。料金・時間・休館日などの詳細は、お出かけの際、現地にお確かめください

  
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◆「ひととき」2018年7月号より

 

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