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2018年8月21日

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ドナルド・トランプ米大統領は20日、米国による中国製品に対する関税への対抗措置として、中国が為替レートを操作していると非難した。

トランプ大統領はロイター通信とのインタビューで、「中国は自分たちの通貨を操作していると思う。絶対にそうだ」と語った。

2016年の米大統領選に向けた選挙戦でトランプ氏は、中国は為替操作国だと語っていたが、大統領就任後は同国の為替操作国認定を見送ってきた。

今週後半には中国の王受文商務次官がワシントンを訪れ、米中の貿易摩擦について事務レベルの協議を行う予定となっている。トップレベルでない協議から成果が得られるのか、疑念を示す向きも多数ある。

トランプ氏はインタビューの中で、今年前半に行われた対話に続く今回の協議から、多くは期待していないと語った。

トランプ氏はさらに、経済規模が世界第1位と2位の米中の対立を終わらせる「期限はない」と述べた。

進む貿易戦争

米中は先月、お互いに対する関税措置の第1弾として、340億ドル(約3兆7370億円)相当の製品に課税。さらに米国は、160億ドル相当の中国製品への関税を23日に導入する。中国は同等の報復措置を表明している。

このほか、トランプ政権は2000億ドル相当の中国製品に追加関税を課す準備を進めており、今週ワシントンでは公聴会が開かれる予定となっている。

ホワイトハウスは今週、追加関税の税率を当初の10%から25%への引き上げを検討するようトランプ大統領が指示したと発表した。

ホワイトハウスは当時、人民元の為替レート下落を受けた税率引き上げ検討ではないかとの指摘を否定していたが、トランプ氏のインタビューでの発言は、ホワイトハウスの主張と相反する内容となっている。

FRBにも責任があると

今年4月に米中間の貿易摩擦が激化して以来、人民元はドルに対して10%近く下落しており、中国製品への関税の影響を相殺する効果をもたらしている。

トランプ大統領は、為替レートの変動に対する責任の一端は米連邦準備制度理事会(FRB)にもあると語り、FRBが他の中央銀行に先駆けて金融引き締めに動いたと指摘した。

トランプ氏はインタビューで、「他の国々との交渉に、我々はとても力強く、強硬な姿勢で臨んでいる。我々は勝つ。だが、このような時期にはFRBからの多少の援護があるべきだ。他の国は金融緩和的だ」と語った。

中国以外にも矛先を向けたトランプ氏は、「ユーロも操作されていると思う」と述べた。

「あまりうれしくない」

トランプ大統領は、FRBによる政策金利引き上げもあらためて批判した。

トランプ氏によって指名され、今年2月に就任したジェローム・パウエルFRB議長は、これまでに2回政策金利を引き上げており、今後も引き締めに動くと予想されている。

FRBは、物価高騰を抑制するための金利引き上げに十分耐える力強さが米国経済にはあるとしている。アナリストらは、金利上昇がドルの為替レート上昇の要因にもなっていると指摘している。

トランプ大統領は、借り入れコストの上昇が経済を下押しすることを懸念している。

トランプ氏は、「金利引き上げはあまりうれしくない。そうだ、あまりうれしくない」とインタビューで語り、従来の主張を繰り返した。

(英語記事 Trump accuses China of 'manipulating' its currency

提供元:https://www.bbc.com/japanese/45254852

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