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2018年9月27日

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今年3月に英南部ソールズベリーで起きたロシアの元スパイ親子の毒殺未遂事件をめぐり、英当局が容疑者と名指ししたロシア人の男2人のうち1人の身元を特定したと、調査報道サイトが発表した。

べリングキャット・グループ」は、ルスラン・ボシロフと名乗っていた男はロシア軍情報機関のアナトリイ・チェピガ大佐だと主張している。

英当局はコメントを控えている。BBCは、この身元確認について異論は出ていないと認識している。

英検察は9月、この男がロシア軍情報機関の職員だとする捜査結果を公表した。

ルスラン・ボシロフという名前は偽名で、アレクサンデル・ペトロフと名乗っている別のロシア国籍の男と共に偽のパスポートで英国入りしたとみられている。

ロシアの元スパイ、セルゲイ・スクリパリ氏(66)と娘のユリアさん(33)は3月4日に有毒の神経剤「ノビチョク」を浴びて意識不明になったが、命を取りとめた。しかし、ロシアと直接関わりのないドーン・スタージェスさんは7月、ノビチョクを浴びて亡くなった

ロシアでは先に、反体制パンク・ロックバンド「プッシー・ライオット」のメンバー、ピョートル・ベルジロフさんが毒を盛られたとみられる事件があった。ベルジロフさんは、ロシアの情報機関が関わっていると「固く信じている」と話している。

BBCのゴードン・コレラ安全保障担当編集委員は、この2つの事件が関係しているかは不明なものの、ロシアが「さらに攻撃的」で「リスクを伴う」行動を取るようになった証拠だと説明している。

「ロシアはばれても構わないと思うようになったようで、以前より大胆になった」

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英政府は、ペトロフ氏とボシロフ氏はロシアの連邦軍参謀本部情報総局(GRU)の一員で、スクリパリ氏とユリアさんの殺害を目的にソールズベリーに来ていたと非難している。

ロシア政府は一貫してこの疑惑を否定し、ウラジーミル・プーチン大統領も、容疑者の2人は一般市民だと発言した。

2人は9月半ばにロシア国営テレビRTの取材に応じ、自分たちは観光客で、大聖堂を見るためにソールズベリーを訪れただけだと話した。

べリングキャットによると、チェピガ大佐はチェチェン共和国で従軍し、ロシア国民に贈られる最高の栄誉称号である「ロシア連邦英雄」を授与している。これは通常、プーチン大統領から直接授けられる称号だという。

べリングキャットは、アナトリイ・ウラジミロビッチ・チェピガという人物のパスポート書類の抜粋を入手した。書類に入っている2003年のチェピガ氏の写真は、ルスラン・ボシロフと名乗る男性の若いころ姿に見える。

(英語記事 Skripal suspect 'real identity revealed'

提供元:https://www.bbc.com/japanese/45662009

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