Washington Files

2019年4月22日

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斎藤 彰 (さいとう・あきら)

ジャーナリスト、元読売新聞アメリカ総局長

1966年早稲田大学卒業。68年米カリフォルニア州立大学バークレー校大学院修士課程修了、70年読売新聞入社。ワシントン常駐特派員を2度務めた後、アメリカ総局長、東京本社取締役調査研究本部長などを歴任。近著に『中国VSアメリカ』『アメリカはカムバックする!』(いずれもウェッジ)がある。

(iStock.com/flySnow/Purestock)

 再選を狙うトランプ共和党大統領 vs党指名獲得に奔走する民主党候補たち―。徐々に関心の高まりつつある2020年米大統領選は米国政治史上空前規模の、最もお金のかかる選挙になることが確実となってきた。ここでは、トランプ氏のほかすでに名乗りを挙げた各候補の集金力にスポットを当ててみる。

 「政治において重要事が二つある。第一がマネー。そして第二が何かは、よく覚えていない」

 今から約130年前、当時、連邦上院議員の一人マーク・ハンナ議員が残したといわれる有名な言葉だ。とくに大統領選の場合、全米50州の広大な国土にまたがる有権者のハートをつかみホワイトハウスの座を射止めるまでには、莫大な資金を必要とする。

(mj0007/gettyimages)

 実際に大統領選はいくらかかるのか、まず、過去の例から振り返ってみよう。

 21世紀に入り民主、共和両党が新たな候補を擁立した最初の選挙として注目された2008年大統領選は、オバマ(民主党)、マケイン(共和)両候補の間で争われ、オバマ氏圧勝に終わったが、この時に投入された資金総額は両陣営合わせ11億4000万ドル(約1570億円)と史上最高額を記録した。

 内訳は、オバマ候補陣営が7億6000万ドルだったのに対し、マケイン候補側は3億8000万ドルとなり、オバマ氏は単独候補としても史上最高額だった。

 さらに2012年大統領選では、総コストは前回の2倍近い21億3000万ドル、このうち再選をめざしたオバマ陣営が11億2300万ドル、ロムニー共和党候補側が10億ドルを支出、いずれも、前回大統領選挙時を大きく上回り、再び史上最高額となった。

 このように2008年、2012年大統領選ではいずれも、オバマ候補が共和党候補を上回る記録的な資金を投入できたことが、そのまま勝利につながったことを示している。

 ところが、トランプ氏が選出された2016年大統領選だけは異例だった。

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