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2019年5月1日

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1日午前0時に即位した天皇陛下の即位の儀式が、午前10時から皇居・宮殿で行われた。午前11時10分から行われた「即位後朝見の儀」では、「国民の幸せと国の一層の発展、そして世界の平和を切に希望します」と述べられた。

天皇の譲位は202年ぶり。85歳の上皇陛下は4月30日に退位し、天皇の退位等に関する皇室典範特例法に基づく代替わりで、元号は平成から令和に変わった。

即位の儀式は午前10時15分に始まり、天皇陛下は「剣璽等承継の儀」で皇位を示す草薙剣(くさなぎのつるぎ)と八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)を継承した。

「剣璽等承継の儀」は、皇位継承権第1位の「皇嗣(こうし)」となった秋篠宮さまをはじめ成人男性皇族と三権の長、閣僚などが出席したが、女性皇族は出席しない決まりのため、新しく皇后陛下となった雅子さまの姿はなかった。

続く「即位後朝見の儀」では、新しい天皇・皇后両陛下が並んで出席した。

陛下は「日本国憲法及び皇室典範特例法の定めるところにより、ここに皇位を継承しました」と報告し、「この身に負った重責を思うと粛然たる思いがします」と、思いのこもった口調で述べられた。

さらに、平成の時代を振り返り、「上皇陛下は(中略)いかなる時も国民と苦楽を共にされながら、その強い御心を御自身のお姿でお示しになりつつ、一つ一つのお務めに真摯に取り組んでこられました」と感謝された。

その上で、「常に国民を思い、国民に寄り添いながら、憲法にのっとり、日本国及び日本国民統合の象徴としての責務を果たすことを誓い、国民の幸せと国の一層の発展、そして世界の平和を切に希望します」と述べた。

その後、安倍晋三首相が国民を代表し、「激動する国際情勢の中で、平和で、希望に満ちあふれ、誇りある日本の輝かしい未来、人々が美しく心を寄せ合う中で、文化が生まれ育つ時代を、創り上げていく決意であります」とあいさつした。

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米ポートランド州立大学日本学センターのケン・ルオフ所長は、「1989年に明仁上皇が天皇に即位されたときには、社会福祉と平和について語った」と説明する。

上皇陛下は、病気や災害に苦しむ人々と交流した天皇として知られ、多くの日本人が、そうした姿を慕ってきた。

「天皇陛下のお言葉からも、新しい令和の時代のあり方が見えてくるはずだ」

上皇陛下は天皇時代にさまざまな国を訪問し、非公式の大使として活躍した。天皇陛下も、こうしたあり方を継承するとみられている。

新天皇の即位によって上皇、上皇后となったご夫妻は、今後は一切の公務から退く。

日本政府が定めた「上皇」、「上皇后」の英語表記はそれぞれ、「Emperor Emeritus」、「Empress Emerita」。ラテン語の「emeritus」「emerita」は、「名誉教授(Professor Emeritus)」などの形で、英語圏で一般的に使われる。

新天皇と皇后

天皇陛下は59歳。学習院大学と英オックスフォード大学で学び、28歳の時に皇太子になった。

1986年の茶会で皇后陛下雅子さまと出会ったとされる。お2人は1993年に結婚した。

雅子さまは、皇太子さまの「皇室に入られることにはいろいろ不安もおありでしょうけれども、雅子さんのことは僕が一生全力でお守りしますから」という言葉で結婚を決めたと話している。

雅子さまはストレスによる「適応障害」に苦しんでおり、昨年12月には、皇后となることについて「心許(こころもと)ない」と不安を示す一方、日本国民のために力を尽くすと文書で発表した

雅子さまは米ハーヴァード大学と英オックスフォード大学で学び、1993年のご成婚前にはキャリア外交官として将来が期待されていた。

2001年には、一人娘の愛子さまが誕生した。ただし、現在の日本の法律(皇室典範)では女性が皇位を継承できないため、愛子さまは皇位継承者ではない。

天皇陛下の即位によって、愛子さまの叔父の文仁親王(秋篠宮)が皇位継承順位第1位となり、特例法の規定で皇太子待遇の「皇嗣」になった。

継承順位第2位は、秋篠宮さまの長男で、愛子さまのいとこに当たる12歳の悠仁さま。


(英語記事 Naruhito becomes Japan's new emperor

提供元:https://www.bbc.com/japanese/48116008

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