社食に企業の想いあり

2011年12月14日

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 溜池山王駅9番出口を出ると、建設鉱山機械・産業機械メーカー、コマツのビルがある。建設鉱山機械分野では、国内に12、海外に32の生産拠点を置く、グローバル企業である同社。本社に勤める1000人を超える社員たちの日々の食事を提供する社員食堂は、ユニオンも関わってこだわりの運営をしていると聞き、取材した。

地産地消に取り組み
農林水産省審査員特別賞

コマツの社食。12時を過ぎると、あっという間に満席となる

 社食はビルの7階にある。エレベーターを降りると、目の前にメニューが掲示されている。「お昼休みになると、食堂からこのエレベーターの前まで列ができることもあります」と教えてくれたのは、コーポレートコミュニケーション部・広報グループの古米直子さん。昼休みは12時~12時45分までだが、食堂は11時から開いていて、通常のお昼休みに仕事が入っている人たちがすでに食事を始めていた。

 メニューは実に豊富で、野菜が約150グラムとれるという「ベジランチ」、王道メニューの定食「溜池ランチ」、人気の「スペシャルランチ」の他に、主菜や小鉢を選んでオリジナルの定食を作れたり、麺やカレーも日替わりで提供される。価格は380円~480円程度とお財布にも優しい。取材に訪れた日の一番人気は、スペシャルランチの「とんてき丼」(480円)で、12時を過ぎるとあっという間に長蛇の列ができた。

 「コマツの社食では、月に1回『地産地消フェア』を開催します。地元(関東圏内)でとれた野菜や肉、魚などを食べて、地域経済の活性化などに役立てばと考えています」(人事部サービスセンタ担当部長・安川雅雄さん)

スペシャルランチのスタミナとんてき。野菜や豚肉は栃木産のものを使用している

 スペシャルランチの「スタミナとんてき」はこの「地産地消フェア」メニューで、栃木県産の野菜と豚肉が使われている。とんてきをおいしそうに食べていた安川さんに案内され、食堂の入り口まで行くと、「農林水産省審査員特別賞」の賞状が飾られていた。生産者との交流促進や食育などに取り組みながら、地場食材を使って工夫したメニューを募集し、優れたものが表彰されるというコンテスト。受賞は平成20年だが、コマツは地産地消にかねてから取り組んでいた。全国各地の工場では、地元業者と契約して社食の食材に取り入れているという。

「改善魂」! 食堂委員会

 コマツの社食は、企業・工場・学校・シルバー施設の食堂運営などで有名な株式会社グリーンハウスが運営している。メニューは日替わりで、カロリーにも気を遣い、「地産地消」フェアなどイベントにも力を入れる。コマツ担当の大津美穂さん(関東第1支社第2営業部3地区マネージャー)は、「『地産地消フェア』は、食材の安定調達がなかなか難しく、コマツ本社では関東圏内のものを使っています。受賞したメニューのアナゴ丼は、東京湾でとれたアナゴを使っています」という。他にも、宇都宮餃子や武蔵野うどんなど、関東の食材で作った関東の「おいしいもの」をメニューに取り入れている。

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