“熱視線”ラグビーW杯2019の楽しみ方

2019年6月3日

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 2019年9月20日に夏季オリンピック、FIFAワールドカップに次ぐ世界3大スポーツイベントに挙げられる『ラグビーワールドカップ2019™日本大会』が開幕する。

 日本でもアジア地域としても初開催となるラグビーのワールドカップに一人でも多くの読者に興味を抱いていただけるようラグビーの魅力を伝えていきたいと考えている。

 今回はラグビーにすっかり魅せられ、一年のほとんどの時間をラグビーの撮影に費やすというフォトグラファー・松本かおりさんにラグビーの魅力について語ってもらった。

松本かおりさん(撮影:筆者、以下同)

勝敗を左右したようなプレーを撮り逃さないように

――ラグビーとの縁は成り行きだったとお聞きしたのですが?

松本:私は中学、高校とラグビー部のない学校に通っていましたので、それまで一切見たこともなく、たぶんそれまでの18年間でラグビーという言葉を口にしたことがないくらいラグビーには縁のない生活を送っていました。

 それが大学で「スポーツ新聞部」に入ったときに「アメフトかラグビーのどちらかを選んで」と言われたので、なんとなく「じゃあ、ラグビーで」と答えたことがこの世界に入るきっかけになりました。

――縁のなかったスポーツとの出合いは「じゃあ」のひと言から。何がきっかけで世界が広がるかわかりませんね。

 試合中は次の展開を予想しながらファインダーを覗いていらっしゃると思うのですが、主にどんなシーンをねらっているのですか?

松本:日本代表戦ならば日本代表が攻めて来る側のゴール裏からねらいますが、それ以外の試合では、たとえばひっくりかえせる点差の試合であれば負けているチームが攻める側のゴールから撮りたいと思っています。点差が開いている場合には……やはり負けている側が攻め込む方が多いですね。

 日本代表の試合で必ず撮るのはスクラムを組む前の表情です。フッカーがプロップの肩に手を回して、両サイドからフランカーがきゅっと固まって……。私が一番好きなシーンです。

 あとはタックルに入る直前の選手の表情を撮りたいと思っています。これは上手に撮りたいですね。

――今日はこの選手を撮るぞと決めて撮影することもあるんですか?

松本:ラグビーマガジンからの依頼があればそのような撮り方もしますが、それ以外は試合の流れで判断します。たとえばトライを阻止したようなタックルとか、勝敗を決めるようなシーンは撮りたいと思っています。

 ボールが写っていなくても良いプレーというのはあるのですが、やはり、ボールは見えていることが大事だと思っています。選手をねらうというよりは、そういった勝敗を左右したようなプレーを逃さないように撮ることに集中しています。

 でも、そういう大事なシーンは一瞬で終わってしまうので、あ……と思っているうちに試合は流れてしまいます。

 劇的な一瞬を永遠なものにするのがカメラマンの仕事です。好きで踏み入れた世界ですからその場にいて、そのシーンが撮れなかったとしたら一生後悔しますし、撮れなかったでは済まされません。ワールドカップのような大きな試合ではプレッシャーが大きいです。

 私は前回大会の南アフリカ戦の歴史的勝利の瞬間にはいなかったのですが、いつの、どんな試合においても、あの劇的勝利を生んだカーン・ヘスケスの逆転トライだと思って、それを絶対に逃さないぞっていう気持ちで撮影するようにしています。

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