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2019年7月24日

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西欧各地が今夏2度目の熱波に襲われている。フランス南西部ボルドーでは23日、最高気温が41.2度に達し、観測史上最高を記録した。仏気象局によると、ボルドーでのこれまでの最高は、2003年の40.7度だった。

今週にはベルギーやドイツ、オランダなど欧州全域で、これまでの最高気温を塗り替えることになると予測されている。

世界気象機関(WMO)のクレア・ナリス報道官によると、今回の熱波には「気候変動の特徴」がみられるという。

「今年6月に経験したように、熱波の発生の頻度が高まっている。発生時期が例年より早まっているほか、さらに強烈なものとなっている」

どれほど高温になるのか

フランスの大部分では、4段階ある警戒レベルのうち2番目に高い「オレンジ色」の警戒が発令されている。

仏気象局によると、首都パリでは25日にも最高気温を更新するおそれがある。同市での観測史上最高は1947年に記録した40.4度。

今回の熱波は、2003年8月にフランスを襲った熱波と比較されている。この時は、1万5000人近くが死亡した。

熱波を受け、フランス電力公社(EDF)は原子力発電所で使う冷却水が温まらないよう、南部の原子力発電所で原子炉2基の操業を一時停止した。

自転車競技レース「ツール・ド・フランス」では、選手の熱中症を防ぐために給水所を増設し、氷のフットバスを設置した。

また、フランス政府は熱波による「経済的理由」から、午後1~6時の動物輸送を禁止した。

このほか、最高気温が40度に達する可能性がある国は以下の通り:

  • ベルギーは、同国全域に気象警戒レベルの中で最も高い「赤色」を発令した。「赤色」が発令されたのは、現在の警戒レベルシステムが導入されてから初めて
  • スペインでは、先月壊滅的な山火事に見舞われたサラゴサ地方に、警戒レベル「赤色」を発令した。欧州委員会のコペルニクス気候変動サービスは、スペインとポルトガルでの山火事の発生リスクが高まっているとしている
  • オランダ政府は、高温に対処するための「ナショナル・ヒート・プラン」を発動した
  • イギリスでは、今後、最高気温が35度を超えるとみられており、観測史上最も高い気温を更新する可能性がある

欧州では6月にも熱波が各地を襲い、観測史上最も暑い6月となった。

チェコやスロヴァキア、オーストリア、アンドラ、ルクセンブルク、ポーランド、ドイツで6月の最高気温を更新した。

気候変動との関係は

単独の事象を地球温暖化と結びつけることは難しい。

熱波などの異常気象は自然に発生するものだが、専門家は、気候変動が原因で、このような異常気象が今後さらに発生するだろうと指摘する。

19世紀後半の記録を見ると、工業化が進んで以降、地表の平均温度が約1度上昇していることがわかる。

ドイツ・ポツダムにある気候研究所によると、ヨーロッパで1500年以降、最も暑かった夏の上位5位は、すべて21世紀に入ってからだという。

科学者は、人為的な急速な温暖化は、地球の気候安定に深刻な影響を及ぼすと懸念している。

(英語記事 Europe braces for record second heatwave

提供元:https://www.bbc.com/japanese/49094095

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