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2019年9月12日

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アメリカのドナルド・トランプ大統領は11日、中国からの輸入品2500億ドル(約27兆円)相当を対象とする関税率引き上げの開始について、当初予定していた10月1日から同15日に先送りすると発表した。トランプ氏は、この措置は「善意のしるし」だとしている。

米政権は先月、中国製品に対する関税率を現行の25%から30%に、10月1日から引き上げると表明していた。

トランプ氏はこの日、ツイッターで、引き上げを約2週間、先送りにすると述べた。

善意のしるし

トランプ氏によると、中国の劉鶴副首相から、関税率の引き上げを先延ばしするよう要請があった。10月1日に、中国が建国70周年を迎えることが理由だったという。

「善意のしるしとして、2500億ドル相当の中国製品を対象とする関税率の引き上げ(現行の25%から30%)を、10月1日から同15日に先延ばすことで合意した」

https://twitter.com/realDonaldTrump/status/1171925717988388865

中国は16品目を除外へ

一方、中国政府は11日、追加関税から除外するアメリカからの輸入品、16品目のリストを公表した。抗がん剤や飼料が含まれている。

ただし、豚肉や大豆、米国内で製造した車など、対中貿易において重要な品目は、除外されなかった。

米中は交渉準備

二大経済大国は昨年以降、激しい貿易戦争を続けており、世界経済に暗い影を落としている。

米政府が、今年末までに中国からのすべての輸入品に対し、新たな関税を課すと表明するなど、両国の緊張はここ数カ月で激しさを増した。

こうした状況を背景に、米中は交渉のテーブルに再びつくための準備を進めている。

今月中にはワシントンで事務レベルの協議を行い、来月にはスティーブン・ムニューシン財務長官と米通商代表部(USTR)のロバート・ライトハイザー代表、劉副首相の3者協議が予定されている。

貿易戦争の解決は

一方、複数のアナリストは、直近の米中の対応は、貿易戦争を解決へと近づけるものではないと指摘する。

米シンクタンク・ピーターソン国際経済研究所のギャリー・ハフバウアー氏は、「幅広い合意は見えていない」と話す。

「中国には、2020年にかけて、関税と敵対的な論調を継続する準備ができている。もしトランプ大統領が引き下がれば、与党・共和党と野党・民主党のタカ派から批判の嵐に見舞われるだろう」

(英語記事 Trump delays tariff hikes on Chinese goods

提供元:https://www.bbc.com/japanese/49671706

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