2024年4月28日(日)

Wedge REPORT

2020年10月3日

急速に低下する日本の魅力

 アジア新興国の人々にとって、出稼ぎ先としての日本の魅力は急速に低下しつつある。そのことは「特定技能」と並んでもう1つ、安倍政権が創設した在留資格「介護」の現状を見ても明らかだ。

 介護は、人手不足が最も著しい職種での1つだ。実習や経済連携協定(EPA)など、複数のルートで外国人介護士の受け入れが試みられている。そこに2018年、安倍政権は新たに在留資格まで創設した。主に介護士養成校を卒業し、日本で働こうとする留学生を対象にした資格である。ただし、この資格を取得した外国人も昨年末時点でわずか592人と、特定技能と同じく増えていない。

 「介護」の在留資格を得れば、日本で期限なく働くことができる。言い換えれば、移民となる権利も得られるわけだ。それでも関心を示す外国人は多くない。特定技能の受け入れが進まない背景には、「日本の魅力低下」」という根本的な原因も存在している。

  
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