経済の常識 VS 政策の非常識

2013年6月14日

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 アベノミクスの登場以来円が下がり株価が上がり景気が回復するのは良いが、景気が良くなればいずれ金利は上昇する。ところが、金利が上がると国債価格が下落する。貸出先がなくて悩んでいる銀行、特に地方銀行が国債を大量に抱えて込んでいるので、国債価格が下落すると、これら銀行の資産が毀損して大変なことになるという議論があるが、大げさではないだろうか。

地銀全体ではどれだけ国債を抱えているのか

(図)地方銀行の資産の内訳
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 図は、地方銀行全体の主要な資産の動きを見たものである。図には、現金預け金、コールローン、国債・地方債、社債、株式、外国証券、貸出金の総資産に占める比率を示している。これ以外の資産もあるが、数%であり、金利が上がっても価格が下がる資産ではないので省略している。不動産も1%程度であり、かつ多くは銀行の店舗であり、売却できる資産ではないので省略している。

 これらのうち、主な資産の総資産に占める比率を見ると、直近で貸出金が63.1%、国債・地方債が17.2%、社債が12.0%、株式が1.7%、外国証券が2.6%である。

 確かに、貸出の比率が減って、国債・地方債、社債の比率が増えている。2008年の終わりから一時的に貸出が増えたが、その後、再び減っている。一時的に増えたのは、08年9月のリーマンショックにより社債市場が機能しなくなったので、企業が貸出に頼ったからだろう。しかし、その後状況が落ち着くにつれて社債市場が復活し、貸出の縮小が続いている。

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