ドワンゴ・川上量生会長
「受験料徴収」の真意
大量の“廃人”を生み出す「就活」

「就活」が日本をダメにする


WEDGE編集部 伊藤 悟 (いとう・さとる)

WEDGE REPORT

ビジネスの現場で日々発生しているファクトを、時間軸の長い視点で深く掘り下げて、日本の本質に迫る「WEDGE REPORT」。「現象の羅列」や「安易なランキング」ではなく、個別現象の根底にある流れとは何か、問題の根本はどこにあるのかを読み解きます。

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厚生労働省呼び出し事件の真相

首都圏の新卒者がドワンゴの採用試験を受験するとき、受験料2525円を払うことになりましたね。

ドワンゴ・川上量生会長

 これは今の就活のあり方に、僕なりに思うことがあるから。2525円なら大きな負担にならないだろうときめました。受験料は全額、日本学生支援機構に寄付します。

 他の方法も考えましたが、「お金を取る」ことは、今の就活が、いかに問題が多いかを世に知らしめる、いちばんいい方法だなと思いました。「お金を取る」のは単純には理解されないだろうから、様々な意見が出ると思いました。それが狙いでした。

──特に今の就活のどこに問題を感じますか。

 「リクナビ」はひどいと思います。学生をたくさんの会社にエントリーさせようと煽っている。会員登録すると人気ランキング上位の会社に全部エントリーしてみましょう、と勧められる。「まとめてエントリー」ボタンを押すと上位50社とかにいきなりエントリーされる。

 ランキングは業種ごととかにも細かくあって、どこにも、「まとめてエントリー」ボタンがついている。エントリーした会社数はカウントされ、あなたは現在15社エントリーしています。昨年、内定をもらった先輩は50社エントリーしています、もっとがんばりましょう、みたいなメッセージが送られてくるのです。

 リクナビは、学生のエントリー数が増えると、企業からの広告費を獲得する交渉が有利になる。だから、盛んに学生にエントリーを勧める。

 100社にエントリーして、すべて落ちた学生もいる。人気企業には膨大な数の学生がエントリーするから、学歴などで足切りをせざるをえない。

 学生のツイッターなどを見ると、リクナビの「エントリー煽り」と呼ばれていて、不満を持つ人が少なくない。でも、彼らは社会で発言力が弱いから、大人は今の就活がいかにひどいかを実は知らないんです。

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