WEDGE REPORT

2014年3月24日

»著者プロフィール

──リクルートの反応は。

 その後、うちがリクナビに求人広告を載せたいと依頼したところ、「受験料を取る会社の求人広告を載せることはできない」という回答でした。ああ、なるほどね、と思いました。

 お金を取るとビジネスモデルが壊されるから、それを警戒しているのだと思います。大量にエントリーさせ、企業から利益を得るというビジネスモデルが根幹から崩れますから。

大量エントリーは“廃人”を生み出す

──リクナビでメリットを受ける企業もあります。

 ごく一部の人気のある大企業は、大量にエントリーしてきた学生の上澄みを採用すればいいから、今のあり方で得していると思います。「就職の機会を均等に与える」という美名のもとに、実際はリクルートと一部の大企業が得をする仕組みでしかない。こういう大企業の倫理も問われていいと思うんです。経団連などが問題視しない理由がよくわからない。企業のトップが実態を認識していないのではないでしょうか?

 リクナビを今のまま続けると、採用方法の画一化が一段と進むと思います。数を絞るために学歴やテストで足切りされるにもかかわらず、受からない会社にエントリーし続ける。本来は学歴などだけで判断はできないはず。人の能力は、環境で相当に左右されますから。

 採用試験という社会の入口で何度も落とされて気持ちを折られ、職のない状態で放置される。人が資源の国であったのに、社会人になる前に自信をなくして「廃人」になるような人たちを大量に生産している。

 移民受け入れの議論の前に考えるべきことがあると思います。少子化が進めば、新卒などの労働力はとても貴重になります。ところが就活が人材の劣化を進め、大学もそれを支える機関に成り下がっています。

──ご自身が就活のあり方を変えるならば、どのあたりから始めますか。

 学生の企業へのエントリー数は制限していいと思います。それができないならば、せめてその数を公開するようにしたらいい。学生もむやみにエントリーしなくなると思います。

 ほとんどの学生は文句を言わずに、就活をする。日本の学校教育が「社畜」を養成するようなもので、素直な人を作っているからですかね。

関連記事

新着記事

»もっと見る