WEDGE REPORT

2015年9月20日

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 この近年若者にとっての夏の風物詩といえば、野外フェスがその一つになっている。7月末から8月にかけて行われる野外フェスは、夏フェスと言われ、春や冬に行われるものよりも一般的で人気が高い。日本では4大フェスと呼ばれる人気の夏フェスがあり、中でも新潟県湯沢町苗場スキー場で行われるFUJI ROCK FESTIVALはその草分け。

 この秋にもシルバーウィークを中心に注目の秋フェスが各地で行われるが、今回紹介したいのはヨーロッパ5大フェスで北欧最大のフェス「ロスキレ・フェスティバル」である。デンマーク東部ロスキレの街で行われるロスキレ・フェスティバルの最大の特徴は、非営利ということに尽きる。

非営利ロックフェス「ロスキレ・フェスティバル」

6/27から7/4にかけて開催された今年のロスキレ・フェスティバルには、13万5千人以上が参加。利益の全てがチャリティに使われる。(写真:ROSKILEDE FESTIVAL提供、以下同)

 ロスキレ・フェスティバルは非営利で運営され、利益の全てを子どもたちの人道的、文化的プロジェクトに寄付することを謳っている。今年のロスキレ・フェスティバルには、ポール・マッカートニーやディスクロージャー、ファレル・ウイリアムスなど世界的スターが名を連ねた。1週間の会期中、13万5000人以上が訪れ、2億7000万円以上がチャリティに使われることになった。1971年のスタート以来、36億円以上のお金が国境なき医師団や世界最大の国際人権NGOアムネスティ・インターナショナル、またセーブ・ザ・チルドレンやWWFなど多くの組織で使われてきた。

 そして、さらに面白いことに、チャリティを行っているロスキレ・フェスティバル・チャリティ・ソサエティは、直接の寄付金を受け付けていない。フェスで生まれるシナジーを大事にしているからだ。そして彼らは音楽とアートを通じて、世界を変えることができると信じており、毎年社会へのインパクトを確実に起こしている。

1971年にスタートしたロスキレ・フェスティバルは翌年より非営利のフェスティバルに。非営利であることは、フェスの大きなモチベーションであり、DNAとなっている。

 ロスキレ・フェスティバルのオフィシャルスポークスウーマンであるクリスティーナ・ビルデはさらに興味深い話を教えてくれた。

 「私たちのフェスティバルには3万人のボランティアが運営に協力してくれます。これは強いチャリティスピリットがあるからです。また、13万人以上もの人に忘れられないような経験をしてもらおうとすれば、ユニークなものを作り出す必要があります。楽しくってチャリティになるというのは、最高の組み合わせだと思っています。

 私たちはいつも地域のサポートに感謝してきましたし、地域社会においても、またグローバルにおいてもチャリティを行ってきました。私たちはあらゆる種類の社会的、文化的チャリティをサポートしていますし、私たちはこの世界の一部なんです。そして、ロスキレ・フェスティバルでは、そうした多様性を体験することができるのです」

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